MAYU

文字数 182文字

その背中が繭みたいだと思った
柔らかで弾力があって変貌自在で

あきらかに柔らかな
そして背中

かいがいしく世話をする必要のない
美しく光る肌
つい鼻をうめたくなる

でもその背中は
触れてしまうと消えるような気がして近づけない
きめの細かい表面

わたしは近付きたくてしょうがない

こらえて
行き場のなくなった感情は濁流になって
脳内を刺激する

拒否されることの恐ろしさ
威力のある背中  
あなたの


ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み