月光読書

文字数 527文字

 道標のない道を歩こう
 この月の明かりだけで歩こう
 切ない言葉は胸中にしまい
 微笑みながら誘われるままに
 
 道標のない道を歩こう
 柔らかな月の下を歩こう
 凍えてしまった身体を(さす)りながら
 ここはとても暗いけれど
 数々の星の光が
 心を揺さぶって
 幾らか希望をくれる
 安らかな明日を予想して往ける

 道標のない道を歩こう
 この月の明かりだけで歩こう
 たとえ視えなくても
 感じさえすればいい
 優しさに満ちたあの星の囁きが
 私たちを受け止めてくれる

 道標のない道を歩こう
 手の届かない場所からくる光の下で
 森は暗く恐ろしさのあまり進めないことがあるかもしれない
 だが二人で歩こう
 寄り添って歩こう
 手を繋いで歩こう
 時に立ち止まって野宿して
 もしかしたらその先には湖があるに違いない
 目隠ししていても
 その先には希望があるに違いない
 何も無くでも輝きを感じる
 それは君の魂の輝きさ
 
 道標のない道を歩こう
 (まばた)きの瞬間
 訪れる幸せを感じよう
 僕らは生きているんだ
 あの月のように



*本日、月光読書が10万PVを超えました。皆様のおかげです。いつもありがとうございます。このルーチーンを続けていこうと思います。これからもお付き合いください。
6・22 9:30 水瀬そらまめ
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