輪廻の終わりに

文字数 364文字

輪廻の輪はいつまでもわたしたちを連れ去って
   幾度も出会う

会うべきして会った仲だったのか

しかし牢獄の中にひっそりと息するだけなのに

繰り返される溜息と運命を共にして

貴方はこの川には耐えられず

人知れず陸へ上がりたいと望む

私はただ密やかにリズムを刻むだけ

貴方を見つめ愛し続けるだけ

どこに視線があろうと
 やめられぬ

それが貴方の生き方に理由を持たせることになるのだろうか?

謝罪の言葉が必要だろうか?

それとも感謝の言葉?

「ありがとう」「そしてさよなら」

いつか 
いつの日か
その言葉を言う為だけに私は生きる

明日(あす)のことは誰にもわからない

しかしこの言葉は私の中で
  ただただ(ふく)れていき

もう耐えられぬ大きさになっている

謝罪と感謝の両方が今にも爆発しそうで
  私は苦痛に顔を歪める

貴方はいつか
  そんな私を許してくれますか?終わりがやってくるとしたら


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