抱擁と超越

文字数 191文字

「   明日を始める前に
        今を見つめてみて   」

笑ってそういう君に僕は頷いた

可哀想なくらい痩せているその身体を
そっと静かに抱いて過去の亡霊を連れてこよう

あれはなんだったのか?
空想なのか御伽噺(おとぎばなし)なのか
わからないけれど
長い間 君を苦しめていた

暗闇が君の細い身体の中にひしめき合っていた

僕は(あえ)いで喘いで喘いで
その恐怖を取り除く

君が明日の朝には笑顔になってくれることを信じたい
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