西日の部屋で想うこと

文字数 326文字

  
たつまきの風が
 もみの木を揺らし
青芝を
 光りと影が区別する
秋の空は
 濁った水色で灰色に近い
枯れてしまったコスモスは
 そのまま


 後ろからくる太陽は
西の窓辺には届かないけれど
 目の前の湖の上を歩いてくれるんだよ
前からくる眩しい光りもいいけれど
 後ろからそっと優しく抱きしめてくれる
さりげない光り も
 僕は好きだな

 小鳥のいない篭ひとつ 黄色の
 ──ああそれ?それは以前死にかかっていた雀を寝かせた場所なんだ。

たまに夕暮れの赤に向かって行かないでくれと
せがみたくなるときがあるよ
赤い羽根の天使に憂鬱な日は側にいてほしいんだ
ちがう
本当は
いつもこの手を握っていてほしい
温かな君の温もりで





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