内包する色彩

文字数 241文字

いつだったか夢を見て頬を濡らしたことがある
あれがどんな夢だったか覚えていない
体が凍えてしまって
なのにいやな汗をかいてしまった

知らぬうちに人を傷つけてしまう自分に
嫌気がさして自暴自棄になって
目を閉じた時
このまま死んでしまったらいいのにと考えたことがある

「　　お願いだから罪悪感で苦しめないで　　」

これは空(くう)の中にいる誰かの言葉
誰なのかわからない
夢の中に漂う誰かが現実を拒否する願い

彼の言葉の色彩が反射して脳神経を彩る
人によってはそれを輝きと思うかもしれない
私にとっては呪縛でしかないのに

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