真夏の太陽と風

文字数 188文字

湿った空気をつれてくる雲が
確かに僕を包んでいた

かの人は僕を遥か遠くの異国へと
連れて行ってくれたけれど
僕の帰る場所はいつも闇の中だった

ありふれた景色が
揃いも揃って僕をいたぶる

心が死んでしまっても
変わらず僕をいたぶる

過去を模倣して笑ってみても
から笑いでしかなく

かの人は僕を遥か遠くの異国へと
連れて行ってくれたけれど
魂までは連れて行けなかった

僕は繰り返し繰り返す
車輪の中を回っている

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