朝日とともに考える

文字数 233文字

「おはよう」を伝えたくて
僕は車を走らせた

まだ朝日の登っていない道路の脇には
真っ黒な海が波打っている

不安にさせたくなくて
でもいつだってそばに居ると
証明したい僕は
もしかして君より
ずっと寂しがりなのかもしれないな

あのトンネルを抜ければ
君の故郷が待っている

突然音楽が変わるように
景色が変わり
真っ白な雪だった

すでに日は登り
君は今まだ眠っているだろうと考える
助手席には君へのプレゼント
これが君の一生を決めるものになるだろうかと
僕は胸を焦がし
君の答えに狼狽(うろた)える自分を想像したりする

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