月光読書
文字数 197文字
貴方は蜻蛉のように笑った
染み込む孤独の世界に住んでいて
暗闇にそっと咲く花のように生きていた
その哀しみはどこから来るのと尋ねようとしたら
貴方はまた微笑み
わたしの心の臓を止める勢いで
鋭く刺さった針のような瞳で見つめた
私はいつか必ず
貴方の世界に誕生してみせる
追いやられた現実に
叶うまいとしながらやってみせる
いつもそっと月夜から
貴方を見つめる存在になってみせる
それから貴方は今度は朝日の下に
登場するのだ
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