強烈なまでの優しさで僕を苦しめないで

文字数 358文字

明日なら笑って会えると思っていたけれど
本当は今走って行きたいんだ

寄り添うことの軽やかな君の
両足と
包み込むことの容易い君の
両腕が
僕を苦しくさせる

優しいなんて軽々しい言葉では語れない
そこまでの君のその
そこ抜けの
永遠ともいえる清い尊さは
いったいどこからくるのか教えて欲しい

僕はいつも
いつだって何も返してあげれないようで

言葉を尽くして答えようとしているのに
うまく伝わった気がしないんだ

もう優しくなんてしないでいいから
だから
そっと背中をさするのもやめてくれ

涙は自分でなんとかするから
僕は本当はもっと軽い
わがままな男なんだ

君といると苦しくなる
そんなどうしようもない男なんだ

走って行って
その言葉を抱えて会いたいけれど
途中で止まってしまうような
情けない男なんだ
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