別れのあと

文字数 268文字

過去の自分と目があって
擦り切れた心を発見した
あいつが「どうなっても構わない」なんて
思うだけで罪なんだと感じた
決して手探りだったわけじゃない
確かな唇の感触を味わった
そんな熱意の塊だったんだ

そのうちにいつの間にか無情になって
晴れることのない間柄になった
その境界線はいったいどこにあったのか
思い出せないなんて
悲しみの原因も迷子になっている

君の身体を思い出す
今になって感じるあの艶かしい身体を

時代に追いつけない年寄りみたいに
僕は僕の中だけでもついていけないんだ
処理しきれない
そんな過去が
傷口に染みる

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