しみったれた君へ

文字数 468文字

しみったれた君へ

孤立した紅葉が ひらり やってきて 水面に揺れた
君も やってきて 一人 世迷い言 ぼつり呟いた
僕は暗に しらぬふりしながら 迷い道の君 かいまみて
茂みの中から そっと覗く

(とりのこされたと感じる君の不安、
いったいどこからくるんだろうね?)

下駄箱の忘れ物だまるで
片方だけになった靴下のように丸まってさ
         
でもどこかでばったり会ったなら
つぎには云ってみようか?
  「──きがのったら旅もいい!

今度は空からみる景色さ地上からではなく
たとえ水脈は同じでも
昼に限界をおぼえる明るい場所で
夜になると永延を感じることもある
心なんてお天気とおんなじだ
何かと繋がっていると感じる一瞬がきたなら
迷わずすぐさま風にのれ
のって心地よく飛べ
口笛でも吹きながら
今度くじけそうになったなら
想い出してごらん
僕は持っていないけれど
君は持っているのだろう?
あの優しくて不思議なおまじない
~ただいま おかあさん
~まあ!すりむいたのお鼻
ノあとノちちんぷいぷいを   」
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