シーソー

文字数 227文字

あの日の君は
僕の神経をギリギリとさせたいがために
無神経な言葉を投げたとしか思えず
耐えきれなかった僕の心が弾けてしまった

大きな声で怒鳴れば通じたのかはわからない
それとも笑えばよかったのだろうか

君は僕の自傷ぎみな唇を
静かな視線で受け止めた

それから蓋のなくなったオルゴールみたいに笑った

君のために生きてみようなんて
本気で思っていたわけじゃないさ
でも僕の本気は彼女の本気と重りが違うんだ

哀しみが海の遥か遠くで沈んでいる
鎧を纏って笑うのは僕の方か君の方かわからない

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