ビクトリア州でも春の雪

文字数 826文字

週末、雪山へ旅行をした。

ビクトリア州のレイク・マウンテンという、我が家から車で2時間ほどの山。さほど高い山ではないし、いわゆるスキー場ではないものの、クロスカントリー用のスキーができて、タボーガン遊びも楽しめる。子どもたちに橇遊びで喜んでほしくて計画したのだった。

実はその前週の日曜日、雪状態を見に日帰りでその山へ行ってきた。山頂に、雪年齢で80歳はいっていそうな氷のように固ぁく泥色に変色した雪がかろうじてまだ残っていた。それでも子どもたちはキャーキャー大喜びで、橇遊びをしてはしゃいでくれた。

そのときのことをブログの返信用メールを使って書いたのだけど、なぜかアップされなかった。まあ、雪があまりに貧弱だったことや、一軒しかないロッジのビストロに椅子がなかったことをグチったくらいだったけど、それにしてもあれはいったいどこに行ってしまったんだろうか? 

とにかくそれでも予定通り、週末は旅行に出た。あの後ずっと春めいた温かい日が続いていたので、あのときの残り雪もすっかり溶けて消えてしまっただろうと思ったが、まあ、雪(つーか、ほとんど泥氷?)は無くとも、山遊びは楽しめるかナ、と。

それが行ってみれば最終日、思いもよらず山頂に雪が降ったのだった!

泊っていたホリデーハウスから山の上へと車を走らせるうち、灰色の雨のなかに霙が交じり出した。スキー場に降りたときには、ほろほろと天から雪が降り注いでいた。

思いもよらなかったドラマチックな雪景色に、子どもたちはもちろん私も興奮してしまった。メェもムゥも初めて経験する、頬に落ちてくる雪に大はしゃぎ。寒さに顔を真っ赤にして、半ば濡れながら橇を滑らせていた。

その日、雪は降ったり、止んだり、雨に変わったり―。ときに雹まで降ってきた。小さな氷の結晶は痛かったけれどキラキラと輝き、美しかった。

いやぁ、しょぼい山だと思っていたけど、やはり大地のパワーは偉大デス。

初めてビクトリア州で目にした雪でした。

 2008/9/15
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