真冬の夏祭り

文字数 685文字

2歳の息子と週1で通うジャパニーズプレイグループで夏祭りをした。

夏祭りと言っても、ここメルボルンは冬。朝晩凍えて、昼間も空はどぉ~んよりと陰鬱で、とてもじゃあないけど、かき氷やヨーヨー掬いなんて風情じゃないのよ。

それでも子どもたちはセーターの上に浴衣や甚平を羽織って、ママと子どもたちで一緒に作った手作りのお神輿を担いで大はしゃぎだった。

ランチには持ち寄りで焼きそばやらお好み焼きやら温か~いおしるこ(寒地ではやはりこれですね)なんかが振る舞われて、ポップコーンや輪投げ、風船の出店も並んで、みんな楽しそう。

ムゥは風邪が治ったばかりだったので、ぶり返されては堪らないとダッフルコートの上から浴衣を着せたので、雪だるまみたいに着ぶくれしていた。それでも他の子たちをならってぎくしゃくと商品めがけて輪を投げたり、風船で遊んだり、ポップコーンを頬張ったり。何をしても可愛らしいのは幼児ならですね。

なのに私は、輪投げに使う景品のかき集めやら持っていく料理のことやらで頭がいっぱいで、うっかりホームムービーもデジカメも忘れてしまった。無念…。

そういえば、幼い子を持つお母さんでいつなんどきもビデオやデジカメを持ち歩いている方をお見かけしますが、素晴らしい! 有益な習慣だと思う。

日常の何気ない仕草が奇跡のように愛らしいこの時期。その一瞬一瞬を可能な限り永久保存しておきたいと願う、親心。そういう愛くるしい思い出があればこそ、ティーンネイジャーになってもはや反抗期に入りクソ生意気になった息子への苛立ちも、グ~~~ンと和らぐのではないでせうか。て、違うか(笑)。

 2008/8/18
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み