メルボルンでジャパニーズ夏祭り

文字数 1,619文字

毎年メルボルンで開催される、日本ふう夏祭りに行ってきた。前回行ったのは長女メェが2歳のときだから、そうか、6年ぶりか…。

思い返せば1歳の娘を連れて初めて覗いてみたときは市民ホールのようなところで、こじ~んまりとやっていたんだった。手作り感満載のアットホームな雰囲気のなか、屋台の出店で焼きそばやたこ焼きを食べたり、親子で盆踊りを楽しんだり。地元の町内会の夏祭りみたいで楽しかった。メェなど立派なお神輿を担がせてもらって大喜びしていた。

翌年は会場が代って、シティの近くの大きな公園で開かれた。参加者の数もぐぅ~~~んと増えて、盆踊りや和太鼓で沸いていた。ただ屋台の食べ物をゲットするには恐ろしく長~い列に意を決して並ばなくてはならず、小さな子連れにはキツかったナ。結局、空腹を抱えたまま祭りを後にして帰り道、友達ファミリーと一緒にパブに飛び込んでディナーを取ったのだった。

ここ数年はDocklandsという湾岸埠頭エリアでやっているそうだ。急速に開発されたお洒落でグルービーな区域である。

当日はどんよりと、今にも雨が降り出しそうな曇り空だった。それでも子どもたちは日本で買ってきたジンベエ姿で出陣した。お祭りは4時からだったが、その日は用事が入っていたうえに駐車場探しに苦戦したので、だいぶ遅れて現地入り。会場の広場は既に人で溢れていた。

浴衣を着ている人がたくさんいたので、自分と弟だけがジンベエ姿だったら恥ずかしい…と途中からビビり始めていた娘も一安心だ。日本人のみならずオージーもたくさん来ていて、和太鼓や笛、お祭りの喧騒で盛り上がっている。

ステージや櫓の周りに屋台もたくさん出ていた。お好み焼き、焼きそば、たこ焼き、寿司なんて食べ物系屋台にくわえて、古着の着物屋さんや百均ならぬ2ドルショップも。書道家の友達が素敵な書道アートを出店していた。祭りのラストを飾るラッフルチケットの販売所も盛況である。

なんといっても、夏祭りの目玉は盆踊り。盆踊りが始まるや私も子どもたちと一緒に櫓を囲んだ。むらさきの会のお手本踊りを見ながら、見よう見真似で東京音頭なんかを。

♪踊り踊るなぁら、ちょいと東京音頭ぅ、ほいほ~い(違うか?)

息子のムゥは人混みに負けて、あっという間にダディンとともに退散してしまった。一方、娘の方はテンション高くいつまでも踊り続けていた。

それでもそのうちメェの空っぽの胃袋が悲鳴を上げたので、私たちも退場。屋台の匂いがとてつもなく誘惑的だったけれども、どの屋台もどこがお尻かわからないほど混んでいる。やむなく屋台は断念し、埠頭沿いの飲茶のレストランでディナーを取った。

飲茶は美味しいし、海風にのって流れる盆踊りの曲は粋だし。このロケーションなら屋台が混んでいても湾岸沿いにカフェやレストランがずらりと並んでいるので、食いっぱぐれることもなくて嬉しい。

それとここDocklandsにはお洒落なアウトレット・ブティックが並んでいるのだ。私など駐車場から出た途端、居並ぶブランドショップの「70%OFF」とか「80%OFF」ってサインに引っ張られ、夏祭りではなくブティックの方に駆け込みそうになってしまった。実際ジンベエ姿で張り切る子どもたちに「何してるの早く行こうよぅ」と手を引っ張られていなかったならセールの方に走っていただろう。

Docklandsへはメルボルンの始発フリンダーストリート駅からCity Circleというシティをぐるぐる回る路面電車に乗り換えて1本で来れるそうなので、メルボルンにお越しの際は足を延ばしてみてもいいかも。

というわけで、夏祭り。私は盆踊りと飲茶で、娘はお友達と踊った盆踊りとマンゴープディングと屋台の$2ショップで買ってもらった腕時計で、息子は屋台のゴム製ヘビをゲットして大満足でした。ムゥの追いかけ役に徹したダディン一人、疲れておりました。合掌。お祭りって、いいですね~。


2010/2/27
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