第112話

文字数 327文字

 僕の耳に口をつけ、宣戦布告を投げつけてきた。望むところだ。反撃に蒔田の脇腹を掴んでくすぐってやった。「あっ、やめろ」逃げようと身をよじる。だけどやめるわけないだろ? 腹が弱いのは知っている。それに僕のお腹の中では音符が飛び跳ね、はじけて踊っている。

 ふざけはじめた僕たちを、杏さんが見ていた。いつものビックリ、の顔で。



                おわり


☆最後まで読んでくださってありがとうございました。少しでも楽しんでいただけたなら、この上ない幸せです。
  和來(かずき) 花果(かのか)

                 


 
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