第42話
文字数 480文字
「渚さん、もしかして疲れてます……?」
渚さんがマッサージを受けているような顔で話をするので、思わずまぜっかえしてしまう。
「そんなんじゃないわよ」
渚さんはハハッと笑った。
「低反発枕の例えがまったりし過ぎていて、よくなかったね。初めて話しても、抵抗なく楽しく話せそうって、そう言いたかったのよ。」
渚さんはでも、それだけじゃないんだよなあ、と呟いた。
(渚さん。僕もその気持ち、よく分かります。
杏さんは、謎なんです。どんな人なんだろう? って惹きつけられてしまうんです。)
と、僕は思ったけれどカフェのマスターにたるもの、特定のお客様への関心は秘めておかなければならない。
(同志よ……)ふとそんな気持ちがわいてきて、渚さんの前にチャンキーチョコクッキーを一枚、小さな小皿に入れてサービスしてしまった。このクッキーには大きめのチョコが入っている。ザクッした食感が、小さめのサイズの割に食べ応えがあっていいんじゃないかと思って、入荷を検討している商品なのだ。
「あら。マスター! ありがとう。このクッキー見たことないわ。メニューにないわよねえ?」
渚さんがマッサージを受けているような顔で話をするので、思わずまぜっかえしてしまう。
「そんなんじゃないわよ」
渚さんはハハッと笑った。
「低反発枕の例えがまったりし過ぎていて、よくなかったね。初めて話しても、抵抗なく楽しく話せそうって、そう言いたかったのよ。」
渚さんはでも、それだけじゃないんだよなあ、と呟いた。
(渚さん。僕もその気持ち、よく分かります。
杏さんは、謎なんです。どんな人なんだろう? って惹きつけられてしまうんです。)
と、僕は思ったけれどカフェのマスターにたるもの、特定のお客様への関心は秘めておかなければならない。
(同志よ……)ふとそんな気持ちがわいてきて、渚さんの前にチャンキーチョコクッキーを一枚、小さな小皿に入れてサービスしてしまった。このクッキーには大きめのチョコが入っている。ザクッした食感が、小さめのサイズの割に食べ応えがあっていいんじゃないかと思って、入荷を検討している商品なのだ。
「あら。マスター! ありがとう。このクッキー見たことないわ。メニューにないわよねえ?」