第45話
文字数 428文字
杏さんに、何を差し入れしようか? 考えを巡らせながら、ピンチョスを数個お皿に盛り合わせて、蒔田の前にカチャンと置く。ピンチョスは日替わりで出しているモーニングメニューの一品だ。
プチシューの皮にハニーマスタードチキンとミニトマトを挟んだ、少しボリュームのあるピンチョス。海老とキュウリを並べてピックに刺したもの、半分に切ったミニトマトにモッツアレラとバジル葉を乗せた定番の味の三種類だ。
杏さんの情報をくれたお礼と、この前グラスを割ったときに知らん顔したおわびも兼ねて。
蒔田は「わぁお!」と大げさに喜んで、器用にも眉を上下に動かしてわざとらしい笑顔を向けてくる。普通に笑えないのかと思いつつ、肩をすくめてやり過ごした。
蒔田がピンチョスをどう受け取ったのかはわからないが、その位の利子はついても仕方がない。
蒔田が嬉しそうにピンチョスを口に放り込むのを横目に眺めながら、僕は杏さんに差し入れるのは、エスペランサ自慢のサンドイッチにしよう、と考えていた。
プチシューの皮にハニーマスタードチキンとミニトマトを挟んだ、少しボリュームのあるピンチョス。海老とキュウリを並べてピックに刺したもの、半分に切ったミニトマトにモッツアレラとバジル葉を乗せた定番の味の三種類だ。
杏さんの情報をくれたお礼と、この前グラスを割ったときに知らん顔したおわびも兼ねて。
蒔田は「わぁお!」と大げさに喜んで、器用にも眉を上下に動かしてわざとらしい笑顔を向けてくる。普通に笑えないのかと思いつつ、肩をすくめてやり過ごした。
蒔田がピンチョスをどう受け取ったのかはわからないが、その位の利子はついても仕方がない。
蒔田が嬉しそうにピンチョスを口に放り込むのを横目に眺めながら、僕は杏さんに差し入れるのは、エスペランサ自慢のサンドイッチにしよう、と考えていた。