第104話 布告
文字数 335文字
一回戦の失態の後、今まで以上に練習に励む望未。おかげで二回戦はキャッチャーとしての調子も上がってきた。
「お先ぃ」
「遠野さん、あんまり待たせるなよ」
居残り練習を始める望未に春原らが声を掛ける。
「分かってるよ」
また以前のように望未の練習が終わるのを待つ遥。伸び始めた日だが薄暗くなって来ている。
「来生先輩も遠野先輩も成績トップクラスなんだってよ」
「いつ勉強してるんだ?」
「すげーな」
春原の後ろを、通り過ぎる後輩たちの声が耳にはいる。
「ホントそんなに練習して成績上位って、嫌みだね、まったく」
「すみませんね」
「ま、苦手教科もあるみたいだけど」
「何だよ……」
「……あんまり待たせたら悪いよ」
「だから、分かったって」
「練習の事じゃないよ、遠野さんが待っているのは」
「……」
「お先ぃ」
「遠野さん、あんまり待たせるなよ」
居残り練習を始める望未に春原らが声を掛ける。
「分かってるよ」
また以前のように望未の練習が終わるのを待つ遥。伸び始めた日だが薄暗くなって来ている。
「来生先輩も遠野先輩も成績トップクラスなんだってよ」
「いつ勉強してるんだ?」
「すげーな」
春原の後ろを、通り過ぎる後輩たちの声が耳にはいる。
「ホントそんなに練習して成績上位って、嫌みだね、まったく」
「すみませんね」
「ま、苦手教科もあるみたいだけど」
「何だよ……」
「……あんまり待たせたら悪いよ」
「だから、分かったって」
「練習の事じゃないよ、遠野さんが待っているのは」
「……」