『大いなる助走』
文字数 472文字
『大いなる助走』/ 筒井康隆
作家㌠の先輩がたから「必読!」と言われてしまって読んだ本です。
筒井康隆が文学賞への“怨念”をこめて書き、文壇を震撼させた問題作だってことですが、いやぁもうこれがまたひたすらに怖い!
賞を取るためのあれやこれやからはじまって、実際に賞をあげるほうの裏側のあれやこれや、それやどれや。
筒井さんらしくリアルと虚構がおりまざって、だんだん境界がわからなくなってくる構造もすごいけれど、これだけやって、それでも、結局、筒井さんは直木賞取れなかったってのもなんともまた……。
その恨みつらみをペンに込め、ブンガク、そして文壇の恐ろしさ、おぞましさがこれでもかっ! と描かれています。
たしかにこれはこれから小説を書こうとか、ブンガクを志そうなんていう若者にはいい薬(毒薬?)かもです。
あー怖かった><
Original Post:2017/02/06