『シャーロック・ホームズの十字架』

文字数 907文字

『シャーロック・ホームズの十字架』/似鳥鶏
※(ご注意、こちらはシリーズ二巻目です。一巻目のレビューはこちらにあります)
似鳥鶏さん(好きな作家さんです♡)にしては随分と構成に難のある話だなあ。テンプレどおりじゃなくても面白いけど。主人公が一話目の後半からしか出てこないし、一話目の主要キャラは二話目から出てこない。設定の説明も最初の方になくて、読者はそれも推理しながらじゃないと読めないだなんて、これがミステリーってやつ? 刺激的だけれども読みやすかった似鶏さんらしくないなー。

なーんて思いながら読んでたら、なんとびっくり。これ。二巻目でしたのね!><

うーぬー。タイトルに惹かれて予備情報なく手に取って読んでいたらこんなことに!!

ただ、二巻目いきなりでも十分設定のおもしろさとキャラに惹かれて読み切ってしまいましたです。

超人的な推理力を発揮するけれど、推理中には極度の集中力のためにほかのことに一切思考が回らなくなる。そんな、いわゆるギフテッドの才能をもたらすというホームズ遺伝子群。その遺伝子を持つ「名探偵」たちを各国のシンクタンクは力づくで奪い合うのデス。
その遺伝子は一般生活をしているだけでは発現せず、不可能犯罪に遭遇して初めてその特徴を示す。
ーーーということで、ホームズ遺伝子群がほしい某国の「機関」は推理小説ばりの大掛かりな不可能犯罪を行い、候補者である名探偵をあぶりだそうとする。当然、その為に人を殺めることなどもいとわずに。
「機関」にホームズ遺伝子群たちを奪われまいと対抗するのは日本の大企業。そこに所属する緘黙症(なので推理を言葉で話せない)の天才少女と、彼女の声を代弁する兄。彼らを護る一見冷徹でクールなビジネスエリート医師の若ご主人さまとめっちゃ強いメイドさん♪

なんていう設定がとっても良いですね。通常のミステリーの根本を逆手にとった名探偵争奪戦。そして天才スキーの私的にはごはん3杯はいけそうなキャラたちの関係もいいかんじ♪

とゆわけで、一巻めの「シャーロックホームズの不均衡」のほうもこれからよみまーす♪ (これでつまんなかったらどうしようw)
Original Post: 2017/11/05

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登場人物紹介

神楽坂らせん

読書の合間に本を読み、たまにご飯してお茶して、気が付けば寝ている人です。一度おやすみしてしまうと、たいていお昼ぐらいまで起きてきません。

愛読書は『バーナード嬢曰く。』

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