『冒険図鑑』

文字数 1,061文字

『冒険図鑑』/ さとうち 藍 (文)、 松岡 達英(絵)

これ、めちゃくちゃ良いです。


1985年発行の本なのですが、古さをまったく感じさせません。

最近、山歩きにハマりはじめていて、いろんなガイドブックやアウトドア雑誌を見ていたのですが、それらに大まかに書かれていることの基本が全部まるっとこの本にのってました。

ごくごく当たり前(でも出来てない人多いですね><)の、「野山を荒らさずゴミは持ち帰ろう、山で他人にあったら挨拶しよう」あたりから、キャンプや野外で生活をするための心構え、いまで言うところのローインパクトな、自然を大切にするアウトドアの楽しみ方、そしてけがをせずに帰るためのテクニック全般が、小中学生あたりを対象にとても丁寧に超初歩的なところから応用例までしっかりと書かれています。


靴ひもの結び方、歩き方のコツ、わらじの編み方(!)から、コンパスの見方に地図への磁北線の書き入れ方、北極星の見つけ方、食べられる草木の見つけ方、自然観察の方法、魚の捌き方に手旗信号に骨折時の応急処置などなどなどなど図入りでわかりやすく書いてあります。

どの項目もほんと詳しいのですが、野外での料理入門編がこれまた詳しすぎってほど詳しくてよいのです。

アウトドアの料理で飯盒でご飯の炊き方はまあ読んだことありますが、「だし」の取り方まで乗ってます、一番だしはお吸い物に、二番だしで味噌汁をつくろうなんてのが載ってるの初めてみましたよ!w


野外生活のサバイバル術は、極端な事を言ってしまえば日常生活から余計な部分を取り去ったピュアな生活術で、これを押さえておくことで何があっても生きていける自信にもつながると思います。

それが超丁寧にあらゆる面にわたって書かれているので、野外だけでなく日常生活にもとっても役立つ本なんじゃないかと。

最初に書いた通り、ホント良い本です。小さいころ読んで、もっとしっかりと身につけておきたかったですわー。


※読み終わってから気が付きましたが、この本の著者のさとうち藍さんって女性なんですね。女性でここまで見事にアウトドア本書かれているのちょー憧れます!(世界中を旅している人みたい。かっこいいですね~w) 自然観察を中心にした「自然図鑑」も姉妹本にあるようなのでこれも読んでみたいとおもってます。

(おまけのひとこと)

上に書かれている「自然図鑑」もこのあとすぐゲット! どちらもたまに開いて読み直してますけれどいつも示唆に富んでいて素晴らしい本です。いつか紹介しますねー♪

Original Post:2016/05/15


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登場人物紹介

神楽坂らせん

読書の合間に本を読み、たまにご飯してお茶して、気が付けば寝ている人です。一度おやすみしてしまうと、たいていお昼ぐらいまで起きてきません。

愛読書は『バーナード嬢曰く。』

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