『天空の約束』
文字数 700文字
泣いた! めっちゃ泣いた!
大気の流れと寒暖、すなわち気象を読み取ることに長けた一族。
ほんのすこしだけ普通の人には見ることができない先の出来事が読める、それだけで彼らはその時代時代の人々に利用され、恐れられ、虐げられる。
降雪や台風、嵐に雹、時には地震、地すべりなどを予期して、人々に警告をする。だが、気象に盲目な人々は、信じるより先に、逆に彼らが災害を引き起こしたと恐怖して弾劾し排斥しようとする。
見えすぎる者たちの悲哀とドラマ。
現代と過去の物語が交錯し、世代を超えた約束を金色に輝く小瓶が静かに見守る。
うわあ。もうだめ。泣ける。こういう設定、めっちゃ弱いんですよー。
思い出しながら書いててまた泣けてきた。えぐえぐ><
前作、『雲の王』はほぼ現代が舞台のSFテイストな自然科学・気象エンタメ(?)でしたが、今回はより人々の思いや感情といった物語に主眼をもってきているよう。
もちろん、科学的考察もわすれていませんけれど、それよりぐっと人の心に寄り添った感じでした。
こうした書き分けができるのもこの著者のすごいところです。
どうやらこの気象シリーズ? シリーズ化する様子(ですよね!)なので、この先も楽しみですわー☆
文庫の表紙には『空の一族シリーズ』と書かれていました。(∩´∀`)∩
Amazonで見てみたら前の『雲の王』の表紙も新しくなって、めでたく同じシリーズ化したようです♪
新刊まだかなー?
あ、いちおうは世界がつながっていますけれど、双方別のお話ですから、どちらから読んでも大丈夫です。お好みのほうからどうぞ♪