『暗号解読』(上)

文字数 1,116文字

『暗号解読』〈上〉/ サイモン シン 

Google+三賢者のひとり、+Rita Cinquetti さんに教わって手にとってみた本。さすがです。やっぱこれ、めちゃくちゃ面白いです。

軽く読み始めてみてあまりの面白さにもう止まりませんw

まだ上巻の半分までしか読んでないのですけど、このコーフンをお伝えしたく、ざっとあらすじ&感想かいちゃいます。



古典的なカエサル(シーザー)暗号(IBMのアルファベットをいっこづつずらしてHALにするとかいうあれ)から始まり、歴史の様々な場面で当時の最高の英知を持って考案された暗号、そしてそのたびに解読されていった、いたちごっこの歴史がそのドラマや実例とともに描かれます。


エリザベス女王に幽閉されていたスコットランドの王女メアリーが彼女の支持者とやりとりをした暗号、そして解読されて哀れ断首されてしまった件など、特に国同士の陰謀や密談にはどうしても暗号が必須のノウハウであり、解読劇は往々にして一国の命運を左右するようなドラマがあります。


また、あのコンピューターの元祖、機械式計算機の発明者であるチャールズ・バベッジ御大vs当時最強のヴィジュネル暗号といった知的な戦いも。その解読方法について、著者は実際にこの本の中でその強力な暗号を解読してみせます。手順だけでも20ページ以上にも渡る詳細な解読ドラマは必見です。


そしてそして、アメリカ開拓時代に作られたというビール文書の暗号!

これ、ぜんぜん知らなかったんですけど、『開拓時代のアメリカ西部の冒険旅行・莫大な財産を溜め込んだカウボーイ・埋蔵された2000万ドル相当の金銀財宝・そしてそのお宝のありかを表す謎の暗号』という、徳川埋蔵金もびっくりのやたらとロマンあふれる暗号の物語。

これ、小説じゃなくて驚くべき事に実際の話で、いまだに3枚ある文書のうち1枚だけしか解読されておらず、財宝が埋められているといわれているエリアには大型採掘機などの発掘道具のレンタルショップが軒を連ね、解読(というか発掘)マニアが大勢押し寄せているのだとか。


と、ここまででやっと上巻の半分相当。

ここから暗号の歴史のターニングポイント、電信や無線通信が世界にひろまり、世界大戦が勃発、機械式暗号(あれです、伝説のエニグマ暗号機とか!)が生まれるわけですよ! ワクドキですね!!


というわけで、下巻もぽちって続き読み始めまーすw

(おまけのひとこと)

のこり二人の賢者は内緒です(というか勝手にそう思っているだけです、すみません><) 

上に書かれている「ビール暗号」なんてそのまま小説にできそうなネタですよねー。( ..)φメモメモ です♪

Original Post:2016/07/17


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登場人物紹介

神楽坂らせん

読書の合間に本を読み、たまにご飯してお茶して、気が付けば寝ている人です。一度おやすみしてしまうと、たいていお昼ぐらいまで起きてきません。

愛読書は『バーナード嬢曰く。』

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