『わたしの宇宙』
文字数 597文字
『わたしの宇宙』/野田彩子
メタメタでごじゃりまするがな!
とつい叫んでしまうぐらい超メタなマンガ。
メタフィクションってジャンルは確かにあって、マンガでもメタな表現が出ることも多いですよね。
読者や作者がお話に登場しちゃったりするアレで、読んでてお話が現実なのか架空なのか混乱しちゃう。その混乱ぐあいがなんだかマインドドラックな感じでけっこう好きだったりします。
で、この「わたしの宇宙」
もう冒頭からすごい。作中の登場人物が「ここはマンガの中」だといきなり認識してしまって、台詞の吹き出しが「見えて」しまったり、読者の視線を警戒したり、なんとか作中からの離脱をはかってみたりしてしまう。
お話のセオリーやマンガって表現についても作中のキャラたちが意識して、作者に反抗したったりするんです。
もう最初から最後まで冒険的なお話やマンガ表現への実験の連続。これがマンガとして成り立つのかって逆にそこがスリリングだったりします。
こういうの筒井康隆原作で描いたらすんごいメタメタなことになりそうw
(おまけのひとこと)
全二巻、単行本になってから読んだのですけれど、これ、雑誌連載中に読んだらほんと先が気になって(というか、ちゃんとお話まめとめられるのかと気になって)ドキドキしただろうなあって思いますねー。
とにかく、なんとかまとめられてよかったよかったw(ネタバレ)
Original Post:2016/09/05