第84話

文字数 2,756文字


源三郎江戸日記(弟三部)84
 
上杉の上屋敷に行き、次席家老に山形以下帰参の手続きをとってくれと言うと、簡単に片付いたみたいですねと言うのいで、山形達のおかげじあ、戦の様子は後で聞いてくれと言うと、
役宅に戻ると、お玉がお帰りなさりませと刀を受取ったのです、部屋に入ると、簡単に終わったのですねと言うので、海の戦は船子達はなれているからのう、直道は今頃針山を登って、
いるじあろうというと、

それは難儀な事ですねと笑ったのです、茶を一服飲むと、根岸にも知らせてくる、今日は根岸に泊まり明日は戻るぞと言うと、行っていらっしゃいませと言うので、屋敷を出て船で、
根岸に向かい根岸につくと、お峰が簡単にカタがついたみたいですねと言うので、あの火薬が役にたったぞ、奴らの鉄砲は全然届かなかったぞというと、そうですか、それなら簡単、
に討ち取れたでしょうと言うので、

湯に入ってくるぞと言うと、おあきがついてきて、お背中を流しますと言うの、まだ帰っておらんのかと言うと、ハイ、折角呼んで下されたのです、明日帰りますと言うので、そうか、
お礼でもするかと言うと、ハイと喜んだのです、湯を上がると、夕餉の支度が出来ています、みんなで夕餉を取り、戦の模様を話して聞かせると、今度は私も連れていってくだされと、
おあきが言うので、

お峰がそれなら鉄砲を習わないと駄目です、ここでは出来ませんが玄海屋の船を借りて、海の上で修練してあげますと言うので、おあきがお願いしますと言ったのです、お峰がお滝あ、
の話をしても良いかと言うので、ハイと言うので、実はお滝を嫁に欲しいと言う人がいるのですと言うので、ほうそうかと言うと、私が産んだ子を、奥田家に下さると言う事を聞いて、

お滝も両親の位牌は佐倉のお寺に預けたままになっているそうで、佐倉藩の家老山脇様がお家再興したいなら、城田家を元の250石で取り立てて婿を迎えて、行くいくは勘定頭に取り立、
てると言われているそうです、婿は勘定奉行の次男だそうです、勿論お滝は旦那様の側室と言うことを知つていますと言うので、そうか、やはりご先祖の御霊が寺に預けぱなしではな、
お滝が良いと言うなら、

いつでも去り状は書くぞと言うと、お滝が我がまま言うて済みませぬ、城田家の生き残りは私だけですと言うので、その次男坊とは会うたのかと聞くと、山脇様がお出でになりお会い、
しましたが、とても良い方のようです、出戻りでも構わぬと言うて、おられますと言うので、わかった、早速去り状はしたためよう、お家を再興して父、母に報いるのじあと言うと、
有難う御座りますと言うので、

去り状をしたためて渡すと、それでは明日でも佐倉に旅立ちますと言うので、玄海屋の船で行くのじあと言うと、ハイ、今江戸に来ておられますので、一緒に佐倉に行きますと言うの、
で、そうか達者で暮せ、何かあればいつでも、戻ってくるのじあぞと言ったのです、それから3日後に三島の直道が目を覚まして水を飲むと、時田がどこに、行っていたのですと聞くと、

地獄じあ世にも恐ろしいところであった、血の池、針の山を毎日登らされて、それが痛いのなんのとても言葉に表せぬ、何をされても死なずに、ただ、苦痛だけを感じるのじあ二度と、
いきたくないが、死んだらあそこに行き365日苦痛に耐えねばならぬそうじあ、行かなくて済むとしたら、わしが殺した倍の人を助ければお釈迦様が天国に行くのを承知なされるかも、
知れぬと、

閻魔大王が言うていた、隠居願いを書いて、国元に帰りわしは坊主になり全国を回り、人を助ける旅にでるぞと言って、隠居願いを書きこれを大目付に出してくれと時田に渡すと、あの、
村上殿は閻魔大王の使いですかと聞くと、いや、お釈迦様の使いで悪人を善人に変えているとの事じあ、わしが、もう少し分別があれば良かったのじあが、きかなかったので地獄に連れ、
て行き、

苦しみを与えたのだそうだと言ったのです、そうですか、余生は供養の為に生きなされと言うと、夕餉は飯と味噌汁と漬物でよいので食わせてくれと言うので、膳を用意するとかきこみ、
地獄は二日おきに塩の利いていない握り飯1個が出るだけじあ、めまいがしても血の池に入れられるのじあよと言ったのです、翌日明石藩の一行は船に乗り大阪へ向かったのです、直道、
は三島の寺で髪を切り坊主になったのです、

翌日には大目付に隠居願いが届けられ、綱吉に差し出すと、さつそく、越前の松平直光を召し出して明石松平家に養子に行き藩主として治世を行え、直ちに明石藩上屋敷に入り、悪政を、
やめて、領民いか家臣に安堵させよと言うと、直光が承知つかまっりました、これよりは、一生懸命善政を行います、又家禄を失ったものは、総て元に戻して、帰参させますというと、
そうしてくれと綱吉が言ったのです、

直光が下がると、綱吉がよく隠居願いを出したなと言うと、なんでも源三郎に地獄につれていかれ大変な目にあったそうで、これよりは坊主になり全国を行脚して人助けを一生やるそう、
ですと言うので、源三郎の事だ地獄にいくより怖い思いをさせたのであろう、少しは善人になってくれれば良いがのうと笑ったのです、上杉の上屋敷の役宅に玄海屋の番頭がやって来て、
七衛門の旦那様からの手紙ですと渡すので、

読むと、千島の択捉島にいるそうで、ここにもロシア人が交易に訪れており、酒、牛肉、小麦等とミンクと言うカワウソに似た動物の毛皮と交換しています、奴らはアイヌは和人と認め、
ないそうで、この島は和人の島ではないと言っています、早急に和人を入植する必要があり、アイヌを和人として取り込む事が必要です、島を全部検分したら、樺太に渡ります、樺太は、
ロシア人が沢山毛皮を取りに上陸しているとの事です、

出来れば樺太までご足労頂たいと書いてあったのです、そうか、危機感をもったのじあな、ロシア人にアイヌは和人だと認めさせる方法は何かないかと考えて、番頭に函館で奉公してい、
るアイヌ人は何人いるのじあと聞くと、10人程で混血が6人です、いずれも和人の言葉は話せますというので、その者を正式に和人と認める書状を幕府が出せばよいのじあ、諸国巡察視、
が認めれば幕府が認めた事になる、

明後日に蝦夷に出立するぞ、船を専用でかりるぞ、戦支度をさせよ、花火の筒を6門載せておけ、それから同じ大きさの丸太に墨が必要じあ、大工道具もじあぞと言うと、承知いたしま、
したと言うと番頭は帰っていったのです、お玉に今回は同行してもらうぞと言うと、ハイ、準備しておきます、蝦夷ですかと喜んだのです、翌日次席家老に蝦夷に行く事になった山形、
にはご苦労だが、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み