第42話

文字数 2,934文字


源三郎江戸日記(弟三部)42

2時で決着がついたらしく、代官と押収した金寸を持ってきたので、いつもどおりに仕置きして、文蔵と名主を呼び、文蔵にこの宿場全体がお前の島内とする、異存ないなと言うと、ハイ、
ありませんと言うので、よし、博打場、女郎屋、お茶屋はお前が引き継ぐのじあ、博打はイカサマはいかん、女郎屋は借金は無しにしろ、稼ぎは折半にして、着物は支給しろ、医者代は、
店の負担じあと言うと、

承知しました、決して、女郎、町衆が泣くような事はしません、為吉の配下も悪さはしないと約定すれば配下に加えますと言うので、それでは、没収した1000両はそなたに下げ渡すこれで、
切り盛りせよと言うと、ハイ、言いつけは守りますと言ったのです、名主に1000両渡して為吉が迷惑かけた者への保障金にせよと渡して、代官に200両渡して、これでみなを慰労しろ今後、
は不正を働けば、

江戸に召喚して切腹じあぞと言うと、ハイ、二度と不正はしませんと言うので、よしそれではみんな帰ってよいぞと言うと、みんなが、帰っていったのです、山形が為吉には200両渡して、
この宿場を追放しましたと言うので、それで良いと言って、今回はそなた達が大活躍だったなと言うと、ハイ、悪人退治は気持が良いですねと言ったのです、丸太が入って来たので席を、
進めると、

お見事で御座ると言うので、これからどうなさるのじあと言うと、用心棒も必要なくなったので、妻子をつれて江戸に向かいますと言うので、路銀はと聞くと、文蔵親分からたんまり貰、
いましたよ、江戸に出て、1年は暮していける金寸ですと言うので、そうで御座るか、一つ頼みがあるのじあがと言うと、何で御座るかと聞くので、妻女と娘は馬に乗れるのかと聞くと、
乗れ申すと言うので、

ならば馬3頭を手に入れ、わしが掃除できなかった小さい宿場の掃除を頼みたいと言うと、承知つかまった、急ぐ旅ではないのでゆるりと掃除しましょうと言うので、ここに没収した金寸、
がある、800両下げ渡すので、これで困った人がいたら少しづつで良いので助けてやってくれ、但し、施しはいかんぞと言うと、わかり申したお預かり申すと言うので、あまれば丸太殿の、
手当てにしなされ、

ここにそれがし、諸国巡察視の配下である、朱印状をしたためた、これを見せれば逆らう事はできぬ、中には言う事を聞かぬ奴が、いるかもしれんと渡したのです、これは助かるこれが、
あれば、思いきった掃除ができますと言うので、悪い奴からは没収して良銭にしてくだされと言うと、承知しました、これよりは源三郎殿の配下でござると言うので、杯を傾けたのです、

暫く歓談すると、丸太が妻や娘が諸国巡察視の源三郎殿の配下になったと知れば喜びます、江戸で会いましょうと言うと、店を出て行ったのです、お玉がなる程これで掃除の成果も確認、
出来て、一石2丁ですねと言うので、総て悪人から巻き上げた、金が有効になり、幕府は一銭もかからぬ、わけじあなと言うと、みんなが、大笑いしたのです、次は美濃の大田宿じあな、
そこまでで江戸から100里で、

残りは30里あまりじあ、しかし遠いなあと酒を飲み干すと、お玉が歩いて上方まで物を仕入れに行くなんぞは、商人は凄いですねと言うので、そなたの父上の政種様はそれより倍あると、
ころを参勤交代で一年おきに行ったり来たりしているわけじあ、この方がもっと凄いと言うと、そうですね、本当にご苦労に事で御座りますと、帰ったら褒めて差し上げますと言ったの、
です、

途中美濃の大垣の赤坂宿があるので、丸太恭介がお家を退散した理由も分かるであろうと言うと、剣では無いというていましたがと言うので、あそこは戸田家10万石の城下町で世継騒動、
はないはずじあ、何でも暗君と言う噂があるので、その辺の事情じあろう、昔から不正は嫌いな奴じあからのうと言う、お玉がよく旦那様との立会いで文句を言いませんでしたねと言う、
ので、

いや、言われたのじあよ、あれは二回目の立会いじゃったが、わしが後ろに回り、左足を打って、前に出て奴の痺れが治まったところで、抜き胴を払ったら見事に決まったのじあ、堀内、
先生がこれまでと言うと、後であれは汚い手じあなとブス~と言ったのじあよ、済みませぬと言ったら、まあ、勝ちは勝じあから、負けた者のひがみじあよと笑っていたのじあ、それか、
らは立ち会ってくれなかったので、

一勝一敗と言うわけじあなと言うと、よく堀内先生が何も言わなかったですねと聞くので、実は腕はわしの方が上だったのじあ、それで汚いてを使えば兄弟子の面子が保てると思うたの、
じあよ、堀内先生は良くご存知だったのじあよ、一回目はわざと負けたのじあよと言うと、なる程、それで腕は旦那様のほうが上だと言われたのですね、それでは私と最初に立ち会った、
時と同じだと言うので、

同じ道場じあ後輩に二度負けると、面子がないであろうというと、それが旦那様の気使いなのですね、今回も妻子が喜ぶように、合法的な気使いをしたわけですかと言うと、山形がなる程、
私にやらせてくださったのも、気使いだったのですかと言うので、いや、本当にあきが来たのじあよ、これからは任せるので宜しく頼むと笑ったのです、それでは戻ろうというと旅籠に戻、
り、

夕餉を取って歓談したのです、遅くなったので休む事にして、部屋に入り寝酒を飲んで、燃え上がったのです、行為が終わり、もう一年分位情けをかけて頂きました、あきが来ましたと、
聞くので、全然と言うと抱きついて来たので再び燃えあがったのです、翌日出立すると相変わらず三平がついてきます、そばに来るように言うと近づいたので、次の宿場で何かお前の、
得意な物を食わせろというと、

ヘイ、まかしておくんなさい、美濃は鵜飼がさかんであゆが沢山いるそうです、あゆ塩焼き、あゆ寿司、あゆ南蛮漬けをご馳走しましょうと言うので、そうか楽しみじあなと言ったのです、
程なく大田宿につきわらじを脱いだのです、足をすすいでいると武士2人が女将はいるかと尋ねると女将が私ですがと言ったので、ここに丸太恭介と言う浪人は逗留していないか妻女と娘、
がいるはずじあがと言うので、

宿帳を見て逗留はなさっていませんがと答えると、そうかと言うと旅籠を出て行ったのです、飛猿というと、ハイ後をつけますと言ったのです、部屋に入り今の者達はときくとさあわかり、
ませんがと言うので、何かこの宿場で揉め事でもあるのかと聞くと、いたって平穏ですがと言うので、そうか、それなら良いなと言うと、すぐ傍を木曽川が流れていますが、雨もふらず、
川止めはありませんので、

明日は川は渡れます、どこまでお行きなさりますかと聞くので、京大阪じあがと言うと、そうですか、ここからは飛騨へと郡上八幡への分かれめです、天領ですが代官様は良い人ですよ、
ここに赴任なされて、ごろつきをおい出してくださいました、お陰でみな安心して暮しておりますと言ったのです、まだ夕暮れには早いですよ、町でも見てきなされば湯も沸きます、
と言うと部屋を出て行ったのです、

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