第51話

文字数 2,926文字


源三郎江戸日記(弟三部)51

来るとすれば子の刻あたりじあろうと言うと、三平が握り飯と漬物にお茶を持ってきましたというので、山形がおう気が利くなと言うので、みんな、腹こしらえをしろと言うと握り飯、
を食べたのです、暫く立つと子の刻になり、才蔵が出ましたと言って来たので、待っていると店の前に6人があっまったので、下に降りて行き様子をみていると、1人が戸の上を棒で、
押していますが、

びくともしません、頭空きませんと言うと、何空かないのかさては手が回ったかと当たりを見渡して、引きあげるぞと言った時左右から囲み光を当てて、春風の達吉、諸国巡察視の村上、
源三郎じあ、逃げる事はできぬ観念するのじあと言うと、配下が匕首を抜こうとするので、達吉がやめろ年貢の納め時じあと言うと、恐れ入りましたと手を前にだしたので、縄は打たん、

みんな立つのじあ前の蕎麦屋に入るのじあというと、蕎麦屋の二階に連れて行き座らせて、覆面を取れと言うと覆面を取ったので、お前が頭の達吉じあなと言うと、ハイと返事するので、
お前は霞のおきんかと聞くと、ハイと返事したのです、折角の処邪魔して悪いが役目がら見逃すわけには行かんのじあ、達吉はわしより歳は上じあが、その歳でまだ勤めをやるつもり、
なのかと聞くと、

ハイ、今回を最後にして引き金を渡してお仕舞いにするはずでしたと言うので、そうか、今までの8000両では不足なのかと聞くと、ハイ、盗人のおきてで最後に頂いた金を引き金にする、
事になっておりますと言うので、いくら盗むつもりだったのじあと聞くと、ハイ、1000両程で御座います、1人500両として3000両になります、2000両はありますのでそれを加えて引き、
金にするつもりでした、

その2000両は京都のわたしの家の床下の壷に入っていますと言うので、そうか、殺めず、犯さず、貧乏人か盗まずがお前の掟なのだろうが、盗人は盗人じあと言うと、ハイ、三尺高い、
所は覚悟しております、存分に仕置きして、くださりませと言うので、わかった、ここで斬首の刑にする覚悟せよ、まずは、おきんからじあと言うと、おそれながら、その者は今回助、
て貰ったばかりで、

まだ何も盗んではいません、どうか、寛大な処置をと言うので、そうか、なら目こぼししてやる、おきんは、咎めなしとしてやろうと言うと、おきんがいいえ頭を打ち首になさるなら、
私も打ち首にして下さい、スリが見つかり、侍に切られる所を助けて頂いたのです、命の恩人があの世に行かれるなら、私もお供しますと首を差し出したのです、おきんやめなさいと、
達吉が言ったのです、

達吉本人の希望じあと言うと、それなら私から首をはねてくださりませと言うので、よしと言うと、後ろに周り、首に刀を当てて覚悟はいいなと言うと、ハイと首を差し出すので上段、
から一気に刀を振りおろすと、ヒシ~と空気を切り裂く、音がしてみんなが目を瞑ると、刀は首元でピタツと止まったのです、達吉は暫くして、まだ首は落ちていませんがと言うので、

大したものだ、大抵は気絶するはずじあがと言うと、一瞬気絶しましたあの空気を切り裂く風が私の首を通りましたというので、そうか、それでお前は一度死んだのだと言って、ここに、
いるのは春風の達吉ではなく、船宿、春風屋の達衛門じあ、これより江戸に下り深川で店と船を手に入れ船宿の主になり、この者達を奉公人として船頭にするのじあおきんはそこの女将、
として奉公しろ、

ここに2000両の為替手形がある、これをそなた達に下げ渡す、江戸の両替商にて交換してもらえ、尚京都のおまえの家にある2000両はわしが京都に行き没収する、なお配下で奉公出来な、
い者は手を上げよと言うと、誰もあげません、どうじあ達衛門と言うと、お許し願えるのですかと言うので、これよりは、商いで儲けて人助けをするのが条件じあと言うと、他にはと聞、
くので、

何もないと言うと、ハハハ~ッとみんなが、頭を下げたのです、二度と盗みはするな、京都の家は処分しておくと言って、さあ、その服はひっくり返して普通の着物にしろ、その格好で、
歩けば盗人だとすぐ分かるといって、みんなを立たすと、着物をひっくり返させると、言いつけは必ず守ります、江戸でお待ちしております、急ぎ働きの極悪人を見つけたらお知らせし、
ますと言うので、

無理して教えなくても良いぞと言うと、ハイと言って蕎麦屋を出て行ったのです、さて総て終ったなと言うと、お玉がヤッパリ駿馬を買いましたねと言うので、安い買い物じあろうあの、
金は相模屋からもろたものじあ、幕府もわしの懐も全然いたまないわけじあと言うと、みんながどっと笑ったのです、さて旅籠に帰るが、三平も山形達も遊びの続きをやれ京都は目の前、
じあ、明日は昼に出立つすると言ったのです、

蕎麦屋を出て旅籠に戻ると、寝酒が用意してあります、お玉が酌をするので、飲み干し返杯すると、お玉も飲み干して、色々ありますねと、言うので、京都はすごいぞ公家と言うまゆを、
描いて歯を黒く塗った、お化けがうようよいるからなというと、天使様に叱られますよ、と笑ったのです、その頃春風の達吉が、村上様と言う人は、ほんに恐ろしい人、じあなと言うと、
おきんが、ハイ、頭の首は飛んだと思いましたというので、

お釈迦様が引き合わせて、くださったのじあろう、いいか、みんなこれからは一切盗みはやらんぞ、みんなでまっとうに生きていくぞと言うと、ハイ、腕の良い船頭になりやすと言ったの、
で、さて門出の祝いじあと、杯を合わせたのです、源三郎は草津屋に行き盗人は退散したもう大丈夫じあ、その戸は新しくせい、大工を怒ってはならぬぞ、細工を話し終わった後には確認、
させよ、

次からは渡り大工には気をつけるだろうと言って、それでは家業に励めよと言うと、次に播磨屋に行き諸国巡察視の村上源三郎じあ主人はおるかと聞くと、ヘイ、播磨屋半蔵で御座います、
と言うので、役目がら聞きたい事があると言うと、奥に通したので座り、そなたは播磨から来たそうじあが、元はヤシの元締めであろう、なぜ播磨を退散することになったのか訳を話して、
みよと言うと、

恐れ入ります、播磨は生国で、退散したのは大津宿で御座います、縄張り争いで相手に怪我をさせてしまいまして、所払いとなりましたと言うので、して相手はと聞くと、わたしの島内を、
渡しまして、そのまま仕切っていますと言うのでどちらが仕掛けたのじあと聞くと、相手の谷田一家で御座いますと言うので、喧嘩はどちらの勝ちだったのだと聞くと、お奉行様が出てこ、
られて途中でやめましたので、

勝敗はついてはおりませんが、5人も怪我させたので仕方ありませんと言うので、谷田一家と言うのは悪人かと聞くと、私の口からは申し上げられませぬというので、そなたは元武士であ、
ろうと言うと、ハイ、代々浪人で御座いましたが、大津宿で田川一家の用心棒をやっておりまして、次郎吉親分が亡くなりまして、跡目を継いだのです、昔の名は山中半蔵と言いますと、
言ったのです、

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