第90話

文字数 2,927文字


源三郎江戸日記(弟三部)90
 
騒ぎは大きくなり改易になるかも知れぬというので、此の際横手、角館を接収して、2人は隠居させ、跡目は嫡子に1000石で継がせて、城代は一門以外から選びなされば良いのでは2人の、
陪臣は同じ石高で藩士に取り込めば騒ぎはないと思いますがと言うと、あの2人は承知しないだろうと言うので、それがしが軍目付けとしてお供しますと言うと、それでは戦になるじあろ、
うと言うので、

しかたない事です、一門の力をそぎ、従属させるのはそれしか御座りませぬ、それがしが軍目付けなら幕府公認となり、お咎めはうけませぬ、この機会を逃せば未来永劫一門に口ばしを入、
られますぞと言うと、二人とも150人からの家来を持ち足軽をいれれば300人はいる、城攻めとなれば900人は必要となるが、それだけ動員すれば大変な騒ぎになるがと言うので、150人あ、
れば十分に御座います、

戦はそれがしに任せてくだされ、これより大砲6門に手勢20人を呼びます、鉄砲15丁はあります直ぐに開城しますよと言うと、何と大砲まで装備しているのかと言うので、脅かし用の大砲、
に御座いますと言うと、分かった直ちに二人に引導を渡そうというので、怒って帰ると思いますが、脅かしてやりなされと言うと、近習に2人を呼ぶように言うと、二人が来たので義格が、

2人の申し入れのあった養子の件じあが、一門からは選ばず会津松平家から養子を迎える事にした、さよう心へよ、なおそなた達の知行地は没収して、新たに1000石をやろう、但し2人は、
隠居して嫡子に相続させよと言うと、何と言う事をそのような事は承服いたしかねると言うと、不服とあらば知行地に帰り戦支度をせい、力づくで没収すると言うと、2人が面白いやれる、
ものなら、

おやりなされと言うと席を立ち出て行ったのです、飛猿と呼び船から大砲6門を降ろし、馬に引かせるようにしろ、船は見張りを残し後は戦支度をして騎馬でこの城に集めてくれ、山形達、
鉄砲隊もじあと言うと、承知と言うと出て行ったのです、それでは馬に乗れる者を150名鎖帷子に陣羽織でよろしい、鎧兜はいりませぬと言うと、なお、城代2人を同行させますと言うと、

馬回りの頭、月形は横手城代、武具頭の角谷は角館の城代とする、多門藩士150名を選抜して戦支度をさせて城に集めよと言うと、ハハッと言うと部屋を出て行ったのです、義格がこれで、
思い切り財政改革が出来るぞと言うので、いかほど借財があるので御座るかと聞くと、およそ8万両じあと言うので、それでは年の利息だけでも8000両になり、財政改革は難しいで御座る、

一番大きい借財は何処で御座りますかと聞くと、銭屋から3万両、その他が5万両じあがと言うので、ならば3万両を江戸の両替商若狭屋から都合させて利息を5分にさせましょう、3万両は、
銭屋以外のところへ分散して返しなされ、尚銭屋の利息は5分にしてもらいましょう、さすれば、銭屋が利息1500両となり、若狭屋の利息も、1500両となります、後の2万両も利息5分にし、
なければ、

総て返すと言えば、必ず言う事を聞きます、さすれば、利息4000両に減り4000両が浮きます、これを財政改革の資金にするのですと言う、銭屋と若狭屋が言う事を聞いてくれるかのうと言、
うので、銭屋には大きな貸しがあり、若狭屋はそれがしの祖父です、必ず言う事を聞いてくれますと言うと、それは助かる宜しく頼むと言うので、加賀にも行きます話をつけてきましょう、

若狭屋には手紙を出しておきます、江戸の上屋敷の江戸家老に面談するように、言いましょうと言ったのです、準備が出来たと言うので、城の広場に行くと、騎馬隊150騎に山形と船子、
を入れて20騎馬が勢ぞろいしたので、義格がいざ出陣じあと言って、横手に向けて出陣したのです、横手城の大手門に到着して、開門を要求すると、櫓から城が欲しくばかかって来いと、
言うので、

山形まずは右と左の銃座の窓を狙えと言うと承知と言うので、構え放てと言うどか~と言う音が5発して、銃窓の後ろにいた者がぐわ~と、言ってひつくり返ったのです、左が側から銃撃、
して来ましたが250間離れているので玉は届きません、続けて左側を狙えと言って、放てと言うと、これも全部命中したらしく、銃撃はやんだのです、山形、あの櫓にいる者を狙撃しろと、
言うと、

山形が狙いをつけて放つと見事に命中して櫓から落ちそうになったので、藩士が後ろから抱きかかえて、後ろに下がり、みんな隠れたのです、よし才蔵大手門の真ん中に火薬樽を置き、
合図と供に導火線に火をつけろというと、承知と言うと迂回して大手門に向かい火薬樽を置いたのです、それでは大砲で大手門を狙えと言って、才蔵に手を上げて合図すると導火線に、
火をつけたので、

用意と言って、放てと言うと、どか~ん、どか~んと大きな音がして、ひゅ~と玉の飛ぶ音がして、大手門でどか~んと、大きな音が6発聞こえて、大手門が木っ端微塵に吹飛んだのです、
これを見た義時は肩を射抜かれた揚句、大手門を拭き飛ばされて、なんだ、大砲まで持ってきたのか、ここは危ない、天主閣まで後退するぞと言うと、みんなが、慌てて天主閣に逃げ、
たのです、

いまだと声をかけると、義格が突撃と言うと、うわ~と言って大手門に突撃したのですが、撤退したらしく誰もいません、用心深く進み天守閣までくると、山形天主の窓に向かって連続、
射撃しろと言うと、山形達5人が間断なく銃撃すると、驚いています、義時が何丁の鉄砲を持っているのだと聞くと、わかりませんが、連続で銃撃しています相当の鉄砲を持っていますと、
言うので、

なんと言う事だと唸ったのです、源三郎が才蔵同じく、天主の入り口に火薬を仕掛けろというと、大砲を入り口に向けよと言うと、手を上げると才蔵が点火しして間合いを見て放てと、
言うとどか~んと5発の音がして、天守閣の扉が木っ端微塵に吹飛んだのです、窓に向かって大砲を打ち込めというと、どか~ん、どか~んと音がはしたので、次は炸裂弾だと船子に、
弓を構えさせると、

15発が飛んでいき窓のそぱで破裂したのです、たまらず義時が降参する使いを出せと言うと、用人が階段を降りて行き、入り口に立ち降参いたしますと言うので、全員城から出てまいれ、
と言うと、ぞろぞろと義格の前に並び頭を下げたのです、義時が肩から手をつるして参りましたと言うと、この暴挙許しがたい、直ちに隠居願いをかくのじあ、ほかの者は軍装を解き、
屋敷に帰り謹慎しておれと言うと、

ハハハッと言ってみんなは屋敷に戻っていったのです、城に入り義時親子に直ちに秋田城下に行き城にてわしの帰りを待てというと、藩士に守られて秋田城下に向かったのです、角館に、
使いを出して、直ちに城を受け渡して秋田に出頭するように言うのだと言うと、角谷が手勢20人を引き連れて角館に向かったのです、義格が月形後は頼むぞ仕置きは後で知らせるという、
と、お任せくださいというので、手勢20名を残して秋田城に凱旋したのです、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み