第50話

文字数 2,727文字


源三郎江戸日記(弟三部)50

才蔵に大したもんだと言うと、ご家老が言って下さらなかったら、気つぎませんよと言ったのです、後は播磨屋かそれとも何処かに隠れているのかと言うと、あの南京鍵はよっぽどで、
ないと開けられませんよ、私でも1時はかかりますというので、そうか、後はあの鍵を盗むか型を取って作るしかないが、過去の例では鍵が盗まれた形跡はなく、引き込みもいなかっ、
たそうじあと言うと、

何と言う奴ですかと聞くので、春風の達吉の仕業じあろう、三年前に京都の両替商から2千両を盗んで姿を消したそうだ、あれから3年経つという事じあよ、そろそろ現れる頃じあなと、
言ったのです、三平はきんちゃくきりをやって失敗したそうですが、番頭が肌身離さずサイフに入れているとすれば、それを抜き取って型を取り元に戻せばよいではないですかと言う、
ので、

なる程と言って、明日から番頭を見張ってくれと言うと、ハイと返事して、飛猿は女郎屋を探っていますと言うので、それならムササビが一番奥の一番左の部屋の床下から穴を掘って、
いたはずじあ、その穴は塞がっているか調べるように言つてくれ、草津屋の金蔵の下は埋まっていたが、最後の一堀を残してあるのかも知れんと言うと、承知と言うと店を出て行った、
のです、

三平がきんちゃくきりがどうかしたんですかと聞くので、お前は巾着きりの仲間を知っているのかと聞くと、ヘイ、あっしが牢にいれられている時にいた韋駄天の正と言う奴ですがね、
こいつも博打で捕まって江戸ところ払いとなりました、たしか、こいつも表向きは板前です、あっしの前に中山道を行きましたから、ひょっとするとこの辺にいるかも知れません右の、
耳の下にホクロがありますと言ったのです、

他にはと聞くとそいつの話しでは仲間に霞のおきんと言う凄腕の女スリがいるそうです、何でも金持ちのサイフをスリ金を全部ではなく半分抜いて又返すそうです、全部抜くと重さで、
わかるので、そうすれば、殆どそのサイフを使うか、家に変えるまで気がつかないそうですと言うので、そいつの表の顔はと聞くと、鳥追いをやっているそうで、三味線は上手いそう、
ですと言ったのです、

お前は女郎買いにはいかんのかと聞くと、この金を使うわけにはいきませんやと言うので、今の話の代金じあと2分銀を渡して、これだけあれば一晩大丈夫じあろう、遊んで来いと、
言うと、いいんですかと言うので、遠慮するなと言うと、ありがとさんですと受け取り店を出て行ったのです、お玉がなる程色々使い道があるのですねと言うので、その春風使えれ、
ば、

盗人の探索も楽じあなと言うと、そのつもりですかと言うので、そんな大物じあ、急ぎ働きで人を殺める奴は盗人の風上におけないと思うているので、盗みをやめさせて全うな商いを、
させて、わしの目と耳にすれば悪人退治に手間が省けるじあろうというと、なる程ここにいれば良いですね、江戸で商いをさせて見晴らせればよい訳ですねと言ったのです、人の使い、
道が上手だわと笑ったのです、

さてわしも太夫でも買いに行くかと言うと、いってらっしゃいませ、私は旅籠で温泉に入っていますと言うので、お玉太夫を買うのじあよ、たしか、この先に茶屋があったはずじあと、
言うと、まあ、金寸が貰えるのですかと聞くので、さつき貰った為替手形を渡して、2000両じあぞ不足はあるまいと言うと、ハイ、喜んでと言って受け取ったのです、店を出て茶屋に、
上がり燃え上がったのです、

この二千両で、春風を買うのでしょうと言うので、そうじあよ、お玉の馬も春風じゃったなと言うと、あら、そうですね、あの馬みたいに駿馬ですかねと言うので、多分春風みたいに、
気持の良い奴なんだろうと言って、たばこに火を付けて一服吸ったのです、さて旅籠に戻るかとお茶屋を出て歩いていると、三平が来ていましたよと言うので、韋駄天まの正かと聞く、
と、

ヘイ女郎屋の厠で会いまして、部屋に連れて来て、何をしているかを聞きましたら、ここの時津屋と言う料理屋で頭をやっているそうです、スリはやってはいないそうですが、驚いた事、
に、霞のおきんもこの草津にいるそうですというので、立ち話もまずいなと言うと、旅籠に帰り部屋に行くと、それでその霞のおきんは何処にいるのじあと聞くと、それが山伏の祈祷師、
が、

この宿場の慈眼寺と言う寺を借りて占いをやっているそうで、そこの口寄せ巫女をやっているそうです、なんでも来てそろそろ一月になると言うていました、女郎の話では何年か前にも、
来たそうですが、そのときは頭と思われる山伏が占っていたそうで、今回は女に代わっており、その女が霞のおきんだそうで、韋駄天の正は寺に入っていくところを見かけただけだそう、
ですので、

自分がここにいる事は知らないだろうと言っていました、なぜ鳥追いをやめたのか不思議がっていましたがと言うので、そうか、前までは凄腕の錠前師がいたのだよ、その男が死んだか、
抜けたかで、霞のおきんを使う事にしたのだろう、もうすぐ一月とすればそろそろやるかも知れんな、お手柄だったなこれですっきりしたぞと言うと、ハイ、役に立つてうれしござんす、
それではあっしはこれでと言うと部屋を出て行ったのです、

飛猿と才蔵が入って来て播磨屋の、おくの部屋の床下はには穴はありません、完全にふさがっていまして、最近掘り起こした、形跡はありませんでした、男たちは遊びにんですよ、体に、
刺青のある物もいます、主人も何処かの、ヤシの元締めだったのでしょう、あやしいででが、盗人ではないと思いますと言うので、いたぞ、慈眼寺と言う寺にいる山伏らしい、様子を探、
ってくれと言うと、

承知と言うと部屋を出て行ったのです、飛猿が直ぐに戻ってきて、まちがいありません、山伏姿から黒い盗人装束に着替えています、今夜やるつもりですと言うので、たしか草津屋の前、
は蕎麦屋だったな、そこで待ちうけようと言って、悪いが山形達を蕎麦屋の二階に連れて来てくれと言うと、飛猿が承知と言うと部屋を出て行ったのです、お玉行くぞと言うと、旅籠を、
出て蕎麦屋に行き、

主人に訳を話して二階を借りたのです、暫くして山形達が着たので、お楽しみの処悪いなと言うと、いいえ、よく分かりましたねと言うので、才蔵と三平のおかげで盗人の大物が見つか、
ったよ、怪我させないようしろと言うと、承知しましたと言ったのです、飛猿が奴らは刀は、持ってはいませんが、匕首はもっているかも知れませんと言うので、急ぎ働きはしないので、
必要ないのじあろうと言ったのです、

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