第25話

文字数 2,709文字


源三郎江戸日記(弟三部)25

来るとすればここの城下を抜けて峠に入ったところじあろう、その者は表に出ず浪人か野党を金で使うはずだ、安藤家の家老の協力をさせるのかもしれんと言うと、諸国巡察視を襲わ、
せるのですかと聞くので、いや失敗したら大変なので金を渡すくらいじあろう、言う事を聞かないと代変わりになった時に賦役を沢山押し付けると脅かせば金を出すじあろうと言うと、

そんな恐喝みたいな事をとお玉が言うので、必死なんじあろうと言うと、どうしますと聞くので、まずは誰を送り込んだか見極める必要がある、しばらく様子をみようと言ったのです、
それでは巡察に出掛けるぞと言うと、銘々が旅籠を出て町を歩いていると、右に階段があり刀のぶつかる音がしたので2人で駆け上がると、1人の武士を3人が取り囲み切りあいをし、
ていたのです、

囲まれた武士は左手から血を流しています、源三郎が1人対3人とは卑怯ではないかと声を好けると、浪人は引っ込んでいろというので、ならば助勢すると中に割って入り、お玉と刀、
抜くと、おのれ邪魔をするかと言うと切りかかってきたので、峰に持ち替えて受けとめて、足で腹を蹴るとひっくり帰ったのです、お玉が踏みこんで後の2人を切り下げると、ぐわ、
~と言って刀を落としたのです、

源三郎がおまえ達が勝てる相手ではないと言うと、くそ~覚えていろというと刀を置いて逃げさったのです、大丈夫かと言って左手を見ると傷はたいした事はありません、消毒しな、
いとばい菌が入ると言って、居酒屋に連れて行き、サラシを貰い止血して傷口をみて、これなら薬を塗れば大丈夫じあと言って、腰の薬袋から塗り薬を取り出して、酒で消毒して、
薬を塗りさらしで縛ったのです、

その男は高崎藩勘定役橋本慶介にござる、危ない所をお助け頂きかたじけないと言うので、どうしたのじあと聞くと、お家の事は申せぬというので、ならば聞かんが、奴らは又そなた、
を襲うじあろう、家までおくるがと言うと、恐らく家にも手が回っていると思います、これから江戸に行き評定所に訴えますというので、ここから江戸だとすると追ってに捕まり殺さ、
れるのが落ちじあと言うと、

ならばどうすればと聞くので、わしは諸国巡察視で上様直属の役目じあと、朱印状を見せて、高崎藩は悪いようにはしないので、訳を申してみなされと言うと、ハイ、勘定が合わぬの、
で調べていたのですが、毎月少しづつ金寸が消えているのです、私が調べただけでも2千両あまりが足りないのですと言うので、藩の監査はないのかと聞くと、監査の時は金蔵にある、
のですが、

それが済むと、何処かに運びだされているのです、そうして藩の普請があった時に余計に出費して帳尻を合わせている事がわかったので、組頭に言いましたら、余計な事をするなと、
言われ、徒歩組の者に襲われて、調べた帳簿を出すように言われたので、拒否したら、切りかかって来たのですと言うので、組頭もグルと言う訳じあな、してその帳簿はと聞くと、
ここにありますと懐から出したので、

めっくて見ると、月ごとの出費の合計と残高が記録してあり、確かに月に50両から150両の数字が合わないのです、これを総計すると2年間で2320両が不足しています、監査は年に、
何回じあと聞くと、12月1回ですと言うので、その前に蔵に戻して監査を切り抜けているのじあな、その金は何処かの商人から一次借りているのじあろう、そして、その商人に普請、
の時に過剰な見積もりを出させて、

払わせて、つじつまを合わせるわけじあな、その商人の心当たりはと聞くと、藩御用達の、金森屋ではないかと思います、大きな普請は、ここにやらせているのですと言ったのです、
分かった今日はわしの逗留している旅籠に泊まるのじあ、明日城に乗り込んで不正は正してやる、妻女はと聞くと妻に娘1人いますと言うので、才蔵と言うと橋本殿の屋敷を探って、
来ますと言って傍を離れたのです、

飛猿が傍に来て奴らは繋ぎをとりました、城下の信濃屋と言う旅籠に入りました、3人連れの侍だと言う事で、宿帳は浜崎伝八朗、久喜伸介、戸田定正、いずれも浪人だそうですと、
言うので、そうか、まだここの家老とは会っておらんな、明日会うつもりじあろうと言うと、橋本が何者ですかと聞くので間部と言う綱豊様の側用人じあよ、わしの邪魔をしょうと、
しているのじあと言うと、

何のためですかと聞くので、綱豊様がわしを気に入っているからじあよ、男の悋気と言うわけじあよと言ったのです、才蔵が帰って来て屋敷の表に2人、裏口に2人が見張っています、
妻女と娘子は無事です、男が4人中に入り橋本殿の行方を聞いていましたが、知らないと言うと、家探しを始めていないのを確かめると、屋敷を出ていき上条と言う大きな屋敷に入り、
ましたと言うと、

勘定奉行の屋敷ですと言うので、その上の差配はと聞くと、家老の白崎様でこのお方は不正等、加担していないと思いますと言ったのです、動きがあるか見張りますと言うと二人は出、
て行ったのです、腕を湯につけずに湯に入ればよいと湯に連れていったのです、湯から上がると山形達も帰って来て、異状ないみたいですというので、湯に入って来いと言うとみんな、
は部屋を出て行ったのです、

お玉も湯から上がってきたので、皆で夕餉を取り一服していると、飛猿が勘定奉行の屋敷には全部で25人います、どうもここを襲うようで支度していますと言うので、ばかめ、よし、
動いたら知らせてくれ、待ち伏せするぞと言うと、承知と言ったのです、山形鉄砲は音がするので弓矢を使え、わしが火矢を打ち込むので、皆は立て続けに矢をいろ、かえしがついて、
いないので、

死ぬ事はないと言うと、承知と言ったのです、橋本もついてまいれ、手はださんでも良いぞ、今日襲うて来たら殲滅して勘定奉行を捕縛すると言ったのです、わしが何者か知らんのじあ、
よ、諸国巡察視に反抗すれば上様への反抗となる死罪は免れぬ、殲滅したら町奉行を連れてまいれと言うと、ハイ、承知しましたと言ったのです、暫くすると才蔵が25名が押し出して来、
ますと言うので、

よし行くぞと言うと全員歩いて、町外れの屋敷街に行き、この角で待ち伏せるぞと隠れると、大勢の足音がしたので火矢を構えて足元に打ち込むと、周りが明るくなり、放てと言うと、
矢か飛んで行きぐわ~と言って次と転がったのです、13人が倒れると、いくぞと言うと7人が切り込み片っ端から足と肩を打ち転がしたのです、1人の男が逃げようとするので、

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