第87話

文字数 2,715文字


源三郎江戸日記(弟三部)87
 
わかった、レンガで家と暖炉の作り方を教えるよと言ったのです、日本酒を一樽渡して、これは和人の酒じあと言うと、喜んで、ロシアの酒だとビンを渡したので、ありがとうと受取、
ったのです、間部と新井を国王の重臣だと紹介すると手を出すので、握ぎるのが友達のあかしだそうだと言うと、2人が手を握ったのです、こちにと言うのでついて行くと、くしに刺、
した肉を渡すので、

受取り食わないと気を悪くするぞと言って、食うとこれは美味い何の肉か聞くと、牛だと言うので、美味いと言うと、ロシア人の頭は喜んでいます、間部と新井も食べて、これは美味、
いと言ったのです、鉄の湯のみを渡すので受取るとロシアの酒を注ぐので一口飲むと喉が焼け付くので、驚くと、ウオッカと言うロシアの酒だと言うので、これは凄いと言うと火も着、
ぞと言って、

焚き火に霧吹きみたいに口で吹くと、ぼ~と火がついたので驚くと、笑っています、周りのロシア人も大笑いして、楽器を取り出して踊り始めたのです、これはロシアのコサックと言、
う者達の戦勝の踊りだと言って、踊ってみろと言うので源三郎が中に入って、見よう見まねで踊ると、中々きつい踊りです、踊り終わるとみなが拍手をして手を出すので握り返した、
のです、

夏吉がジポンの友達だとみんな言っていますと言って、ジポンとは和人の事だそうですというので、ロシア人友達と言うと、夏吉が通詞するとみんな喜んでいます、間部、新井も踊り、
に入りみんなと手を握ったのです、沢山の毛皮を取り儲けてくれと言うと小船に乗り手を振って別れたのです、それでは函館にかえるぞと言うと、二隻はイカリを上げて一路函館に向、
かったのです、

函館に着き船を下りて、函館奉行所に行き椅子に座り、間部と新井にどうだったか、検分の様子を聞くと、間部がわし達は井の中のかわずで御座った、蝦夷は広いし海産物は豊富であり、
内陸部は見渡す限り草原で驚きもうした、ここを開発できれば1000万石にはなるでしょう、早急に入植しなければなりませぬ、ロシアは千島列島まで交易にやって来ています、その内、
函館あたりまでやってくるでしょうと言うので、

源三郎が今来ているのは毛皮を取る商人のみです、ロシアは西洋側には軍船を配置していますが、こちら側には配置せんでしょう、半年間は凍り詰めになり申す、そんな所に軍船は配置、
しないですが、商人が住み着くとやっかいな事になります、わが国には大砲500門と鉄砲が2万丁あり、我が国で作っていると言いましたから、ロシアの皇帝の耳にも入るでしょう、シナ、
の方に向かっても、

こちらには来るのはもっと先の事になりますが、入植は進めなくてはなりませぬと言ったのです、やり方は八王子の千人同心のような制度にすれば良いですよと言うと、そうで御座るな、
帰ったら綱豊様に話して聞かせて、入植を進めるように進言しますと間部が言ったのです、それでは我々はこれから津軽、秋田、越後、加賀、長州、博多に巡察に行きます、江戸に帰ら、
れたら綱豊様に宜しくと言うと、

七衛門達と別れて船に乗り津軽に向かう事にしたのです、函館奉行所を出て夏吉達にみんな元気で奉公してくれと言うと、蝦夷地は任しておいてくださいと言うので、頼んで、今日は、
ここから少し行った所に温泉があるそうなので、そこに泊まり、明日の朝津軽に行くぞと言って、船には見張りだけ残して、みなも温泉に入れと言って、馬を借りて温泉に向かったの、
です、

翌日は函館奉行と間部にこれから大砲を撃つが実は花火の6尺玉なので破壊力は殆ど無い、夜打てばわかるが昼はわからぬと言って、それぞれ船に乗り、船子にあの岩場に向かって6発、
放つぞと言うと、放てと言うとずど~ん、ヒューと玉の飛ぶ音がしてどか~んと爆発したのです、続けて6発撃つと岸壁にいた者達が腰をかがめて驚いています、間部と新井がなる程、
音だけはすご~いな、

あれなら本物の大砲でしかも炸裂弾だ、そんな大砲は何処にも無い、さぞかしロシア人は驚いただろう、知恵の回る御仁で御座るのうと新井白石が言うと、我々ではとおてい及びませ、
ぬなあ、あの堂々としたロシア人に対する態度も感服つかまった、ロシア人は本当に500門の大砲と2万丁の鉄砲を我が国は装備していると思い、国王に話し、来る商人も狼藉はせんで、
しょうと言ったのです、

源三郎は船を近づけて、それでは江戸でと言うと、舵を右に切り一路青森に向かったのです、七衛門達は左に舵を切り津軽海峡を一路江戸に向かったのです、青森の港には一時で着き、
ここからは馬で陸路をいくぞ、約10里じあ明日は戻るので船には見張りを残し、港で楽しんでくれと言って馬を借りて弘前に向かったのです、弘前までの街道は蝦夷からの物資を積ん、
だ荷馬車が多く走っていましたが、

別段悪人はいないようです、半日で弘前に着き旅籠に宿をとり、さつそく別れて町の巡察に出掛けたのです、町は中々の賑わいです、桜は散ってしまっているが、あの城の周りの桜は、
見事なものなんだろうと言うと、綺麗なお城ですねとお玉が見上げていたのです、町並みを歩いている人が集まっているので、覗くと角兵衛獅子が芸をやっていたのです、二人の子供、
です、

小さい子はまだ芸が出来ないようで、逆立ちをしょうとして転ぶのでみんなが笑っていたのです、上の娘は上手で芸が終わると沢山の拍手をもらい、銭籠に銭を投げ入れていたのです、
源三郎が籠に2朱銀をいれると、お侍さんこれでは釣りがありませんと上の娘が言うので、釣はいらんぞと言うと、ほどこしは困りますと言うので、そうか、それならこの町の名所を、
案内してくれ。

釣りはその駄賃にしようと言うと、桜は散ってしまっただと言うと、したの娘がお姉ちゃん山車を見せてやればいいだと言うので、お玉良いところに気づいたね、そうしょうと言うと、
ここら辺は夏祭りに町内事に山車をだして競いあうだ、それが仕舞ってあるところへ案内するだと言うので、お前達は兄弟かと聞くと、わたしが照で妹が玉だよと言うので、お玉が、
あら私も玉なのよ、


同じ名前だねと言うと、ほんとう、お玉のおねえちゃん行こうと手を引いて歩くのでついて行くと、一軒の町屋の戸をあけて、おばんです、と言うと中からあらお照るぼうと女の人が、
出て来たので、山車を見せてと言うと、おばんです、この中にあるのがこの町内の山車ですと言うので、大きな山車です、お玉がすご~いと言うと、江戸からきなさったんですかと聞、
くので、

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