第31話

文字数 2,779文字


源三郎江戸日記(弟三部)31

時次郎からの便りはないのかと聞くと、貴方様はお役人ですかと聞くので、わしは諸国巡察視じあ、心配するな時次郎を捕らえに来たのではない、話を聞いたところ、熊吉を殺めたのは、
時次郎郎では無く、勝三と思われるというと、ハイ、正吉は左わき腹を刺したので宿場を出ると言って、ここからいなくなりました、お代官は左わき腹と左胸を一突きして殺害したと言、
っていました、

あの子は匕首など持っていません、熊蔵と言い争っているうちに熊蔵が匕首を出し切りつけて来たので、もみ合いになり熊吉の匕首を取り上げて刺したと言うていました、博打等に手を、
出したあの子もいけないのですと言って、便りはありませんここの宿場の者が上田の城下で半年前見かけたと言っていました、ここに戻れば捕まり獄門になります、近づかないでしょう、
と言ったのです、

今も娘後を奉公させろと言っているのかと聞くと、お代官様が代わられてから言わなくなりました、来られてまもないので、勝三はまだてなずけてないのでしょう、何でも前のお代官は、
江戸に帰られて、寺社奉行所の与力に出世なさったそうですと言ったのです、勝三はしょば代を取っているのかと聞くと、乱暴を恐れて殆どの人が払っています、あこぎな奴です私が払、
わないので、

時次郎を博打に誘いイカサマ博打で巻き上げて店を潰そうとしたのです、主人の残した蓄えがありましたので、何とかやって来れたのですが、もう、これ以上嫌がらせを受けて、お客が、
入らなければ、旅籠を閉めるしかありませんと言ったのです、わかった、わしが掃除してやろうと言うと、宜しくお願いしますと言ったのです、それでは巡察にでるぞ、勝三の子分を、
見つけたら、

構わんので難癖をつけて懲らしめてやれと言うと、承知と言って出掛けて行ったのです、さて飛猿、賭場荒しと行こう、わしとお玉が博打場に入る、飛猿はイカサマ野朗を眠らせてわし、
の言う目を出すのだ、才蔵は勝三の賂の書付を手にいれてくれ、今の代官にはまだ渡しておらんかもしれぬが、前任者の分があるはずだと言うと、承知と言ったのです、源三郎達は飛猿、
の案内で荒れ寺に行き、

見張りに50両見せると、こっちへと案内したので木札に全部替えて座ったのです、お玉に半分木札を渡して、わしと同じ目にかけるのじあと言ったのです、暫く様子をみてもういいじあ、
ろうと言って、いきなり半に10両かけると、お玉も半にかけたのです、壷を開けると半です、次は20両づつ半にかけると、これも半です、次々と勝ち二人で160両になったのでもういい、
じあろうと、

木札を金に変えるように言うと、ここを仕切っている三吉といいやす、これで帰えられると面子がありやせん、指しの勝負を願いやすと言うので、構わんが、わしはついておるぞと言う、
と、へい、あっしがお相手しやすと言うので、それでは勝った160両にわしの持ち金の50両でしめて210両じあぞと言うと、へいと言うと210両を出したので、いいぞと言うと壷振りが壷、
を振ったので、

三吉がどうぞと言うので、それなら半だと言うと、三吉が丁と言ったのです、それではいきやすと壷振りが開けると半です、三吉はビックリしています、どうやらわしのつきはまだ落ち、
おらんようじあな、それでは420両出すのだと言うと、もう一勝負と言うので、420両じあぞ金はあるのかと聞くと、ヘイ、と言うと千両箱を持って来て、420両を出したのでよしと言う、
と、

再び壷振りが壷を振ったので、お前からでいいぞと言うと、ヘイ丁ですと言うので半と言うと、それでは行きますと壷振りが壷を開けると、これも半です、三吉が立ちあがりてめえイカ、
サマをやりやがったなと言うので、負けたからと言って見苦しい奴だなと言うと、何おと言って配下が匕首を抜いたので、ばかめと言って、お玉いためつけてやれと言うと、ハイと言う、
と、

小太刀を抜き踏み込み右左を切り下げると、ぎや~と言った5人が匕首を落とし右手から血を流したのです、騒ぎを聞きつけた浪人5人が出てきて刀を抜いたので、2人で切り払うとこれも、
全員刀を落として右手から血が流れたので、肩を片っ端から打つと、バキ~と音がして前に倒れたのです、この宿場を出ないとその首叩き落すぞと言うと、浪人はよろよろと立ち上がり、
寺を出ると走り去つたのです、

三吉お前は許さんと言うと、許してくだせえと言うので、盆をひっくり返すと穴があいており、手下がひっくり返っています、この男がイカサマやっていたのだろう、わしの出した目を、
出すとは馬鹿な奴だと言って、金を総て持って来いと言うと、これだけですと言うので、いくらあるのだと聞くと元金を除いて600両ですと言うので、それでは足らんではないか、その分、
はお前の命だなと言うと、

振りかぶり一気に振り下ろすと空気を切り裂く音がして腰帯がスパ~と切れたのです、三吉は泡を吹いて倒れたので、カツを入れると息を吹き返し、ブル、ブル震えていますそれでは元金、
とあわせて650両は貰うぞ、元金は返してやれ、三吉に腰帯を貸してやれと言って、これを担ぐのだと言うと三吉に担がせて旅籠に戻り、勝三にお礼参りに行くので首を洗ってまっていろ、
というのだと言うと、ヘイと言うと三吉は走り去ったのです、

勝三の元に三吉は行き事の経緯を言うと、ばかやろうと顔面を殴りつけられて、何者だと聞くので、滅法腕の立つ浪人です、用心棒5人は、あっと言うまに叩き潰されましたと言うので、
傍にいた浪人が何あの柴田殿もかと聞くので、ヘイ、肩の骨を折られたみたいで、右手を引きずって逃げていきましたと言うと、柴田殿が適わないならわし達がかなうはずがない、親分、
用心棒はやめたぞと言うと、

3人は家を出て行ったのです、臆病な奴らめくそ~と言うと、もう時期ここに来やすと言うので、代官に頼むしかない、小頭お前はこの300両を持ち代官所の同心山名様に渡して、賭場荒、
らしを捕まえるように言うのだ、野朗ども出入りの支度をしろと言うと、小頭は金を持ち代官所に走ったのです、みんなを呼びに行かせたのですが、1人も帰ってきません、いったい何、
をしているのだと聞くと、

浪人の二人連れに難癖を付けられてみんな怪我して動けませんと言うので、何仲間がいるのかと言って何人やられたのだと聞くと、ヘイ、12人です、後は水茶屋にいる5人とここにいる6人、
の11人ですと言うので、呼んで来いと言い集まったので、仲間11人で喧嘩支度で待つ事にしたのです、そこに同心の山名が来て、今度の代官は博打場は認めておらんので博打のいざこざで、
捕縛は出来んと金は突き返されたと言うので、

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