第19話

文字数 2,736文字


源三郎江戸日記(弟三部)19

将軍家より養子にこられた先々代の殿様がそれをお聞きになり、助成金をいくらかわかりませんが出しているそうです、それで、出て行った人が戻ってきて、藩に願いを出して寺子屋を、
始めなさったので、沢山増えたと言う事です、いまも続けていなさるそうです、礼儀作法、読み書きソロパンが出来ればどこに行っても奉公先は見つかりやすからねと言うので、なる程、
それで学問が盛んなわけかと言うと、

普通は百性、町人や女子供は学問は、必要ないと言いますが、会津は違うのですよ、読み書きできない者の、数の方が少ないわけですと言うので、それは凄いなと二人で感心したのです、
音吉が武家はいけません、さつきみたいな奴が多いんですよ、藩でも学問所を作り礼儀作法でも教えればいいんですよ、二本ざしなら何してもいいと思つているんですよと酒を飲み干し、
たのです、

そうか平穏が100年も続くと、武士の礼節も落ちて来たわけだと言って、いい話を聞かせて貰った、これはその礼じあみんなで盛り上がってくれと、1両渡すと、あっしが負けたんです、
よと言うので、その分は話を聞かせて貰ったから言いのじあよと言うと、そうですか、それなら遠慮なくと言って席を立ち、みんな今日は俺の驕りだと言うと、みんながお~と言った、
のです、

お玉が中々の善政ですねと言うので、お家騒動がなければなと笑ったのです、翌日は城に行き諸国巡察視の、村上源三郎だが上様の命により、会津公の様子を見にまいった、わしは医術、
のこころへがある、邪魔立てするとお家の為にならんぞ、会津公の寝所にあんないしろと言うと、少しお待ちをと言うと国家老の保科典時に御座います、殿の寝所に案内します、お供の、
方は別室でお待ちなされと言うので、

これはわしの妻女じあわしと同じ医術のこころへがあるので連れてまいると言うと、こちらへと言うので、ついて行ったのです、会津公が起きているので、村上源三郎と妻の玉に御座い、
ます、上様が大変心配されています、具合はいかがで御座いますかと言うと、おう、源三郎か今日は嘔吐もなかったが、物を食うても嘔吐するので起きる事もかなわぬ、寿命も行くばし、
もないであろうと言うので、

最近嘔吐したのはいつですかと、聞くと5日前じあ、大体3日おきに嘔吐しておったが、今日で5日嘔吐しないが新しい薬が効いたのかも知れんと言うので、どこが悪いのですかと聞くと、
道庵の言うには心の臓が弱っており、血の流れが悪くなり、胃の腑に入った物が消化されず戻すと言う事じあと言うので、それでは脈をと腕を取り暫くして、次はお背中をと着物を剥が、
して見て、

体を見たのです、これ道庵何が心の臓じあ心の臓はいたって元気じあぞ、それに体に白い斑点が出ておるが、これは毒物の砒素中毒の症状じあ、そなたが薬だと偽って砒素を混入してお、
るのじあろうと言うと、何を言われます砒素等いれるはずはありませぬと言うので、これは砒素を調べる紙じあ砒素が混入しておればこの先が黄色くなると言って、薬の器はと聞くと、

これに御座いますと言うので蓋を開けて入れて火鉢で炙ると色は変わりません、なる程砒素は入っていないようじあな、今日はいれていないのであろう、砒素は髪の毛に残留するのじあ、
誰かはさみをもてと言うとと、小姓がもって来たので、少し髪の毛をと言て、切り、それを鉄瓶にいれて、暫くすると熱で砒素が溶け出すはずじあと言うと、あきらかに道庵は動揺して、
います、

さていいじあろうと湯のみに注いで紙を入れて、取り出し火で炙ると黄色くなったのです、ほれみろ黄色くなったではないかそなた以外に誰が混入できるのじあと言うと、わかりませぬ、
それがしではありませぬというので、袖口から紙に包んだ赤い袋を取り出しこれはそなたの屋敷にあった物じあ、飛猿と言うと飛猿と才蔵が出て来たので、この者は達は忍びじあ、先程、
そなたの屋敷で見つけたものじあ、

この中には耳かき分づつ入れてある、これを3日後おきに混入していたのだろう、それがしが来るとと知って5日前から混入を辞めたのだろうと言うと真っ青な顔をしています、これ一袋、
なら嘔吐するくらいじあが4袋も入れれば一時以内には死にいたると言うと、鉄瓶に入れてかき混ぜ茶碗に注いで砒素でないなら飲んでみろというと、それがしは知らんと言うので、飛猿、
手を押さえろと言うと、

ハッと言って後ろから手を押さえたので、傍に寄り鼻をつまみ口から流し込むと、ゲボゲボと言って飲み込んだのです、後一時まって何もなければ信用しょうと言うとと、助けてくださ、
れと言うので、白状するならここに毒消しがある、これを飲めば命が助かると言うと、白状しますと言うので、鼻をつまみ梅酢を飲ませると、勢いよく胃の中の物を吐きだしたのです、
これで胃の中の者は総て出たぞ、

誰かここを綺麗にしろと言うと、小姓が汚物を片付けて道庵に手ぬぐいを渡したのです、さあ誰に頼まれたのじあと言うとそこにおられる国家老の保科様ですと言うので、会津公が保科、
まことかと聞くと、これしか綱春様を世継にする方法はありませぬと言うので、なんと言う事をそれで綱春を世継にしても、江戸家老の後藤が黙っているはずがない、家中が二分して争、
う事になり、

お家は改易になるではないかと言うと、幕府に届ければ変更は出来ませぬ、江戸家老一派も騒ぎを起こせば改易となる事を、知っていますので従うしかありませぬと言って、さてはお照、
ると計っての事かと言うと、それがしの独断にてお照るの方、綱春様はご存知ありませぬ、発覚したからには諸国巡察視の一行と殿には黄泉の国に行ってもらいます、届出を出した後は、
この腹かき切ってお詫び申し上げるといって、

者共であえと言うと、フスマが空き20人あまりが出て来て、一斉に刀を抜いたのです、才蔵会津公を守るのじあ、飛猿行けというと、承知と言うと囲みを破って部屋を出て行ったのです、
お玉御座所を血で汚してはならんが、叩き潰してやれと言うと、源三郎も刀を抜き行くぞと言うと二人は切りかかり、あっと言う間に3人がぐわ~と言って、刀を落とし転がったのです、

今やめれば寛大な処置をするが諸国巡察視に盾つくのは上様への謀反とみなすぞと言うと、家老が遺体は何処かに埋めて行方知れずにすれば良い、構わず切り捨てよと言うので、仕方な、
いと言うと、山形達が入って来て、国家老一派10人は叩き潰しましたと言うので、この者達も痛い目にあわせてやれと言うと、一斉に襲いかかりあちこちで悲鳴が聞こえて全員転がった、
のです、

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