第24話

文字数 2,865文字


源三郎江戸日記(弟三部)24

さて勝ち戦の祝杯を上げるぞと言うと陣屋を出て、居酒屋に行き祝杯を上げたのです、みなの者ご苦労であったさすがの腕じあなと言うと、山形が先程は距離は150間でした、あの距離、
なら上杉の鉄砲隊なら全員肩をいぬけますといったのです、お玉の軍師は見事であったなと言うと、ハイ、あの魚鱗の陣の槍の矛先は凄い威力ですねと言うりで、川中島では謙信公が、
あの構えで、

竹田本陣に突撃されたのじあが、信玄公はかろうじて防いだそうじあ、山形達の先祖もそこにいたのであろうと言うと、ハイ、父上からは、何回も戦いの様子は聞きましたと言うので、
間部は今回は関係なかったが、手の者を送り込んでことごとく邪魔をするであろう、何処かの藩を巻き込むかもしれぬと言うと、叩き潰してやりましょうと言うので、そうじあな皆の、
者手柄をたてよと言ったのです、

旅籠の女将がやって来て、先程の戦見せてもらいました、文三はいい気味です、名主が迷惑料を皆に配っていました、皆悪人がいなくなって喜んでいますと言うと、主人が出て来て、
私ももらいやした、有難う御座います、今日はお礼ですなんでも好きな物を注文して下さい、お代は結構ですと言うので、そうか、それでは馳走になろうと言うって、主人がああ言う、
ている、

皆も遠慮なく馳走になれというと、ハイと言って喜んだのです、それでは時三郎の様子を見て今回怪我した者も見てやろう、又医師に外科手術を教えてこよう、お前たちはゆつくり飲、
んでいろと言って、女将に酌をすると飲み干し、美味しいと言って、皆様は私がお相手して置きますというので、頼んでお玉と店を出て時三郎の家に向かったのです、家に入り部屋に、
行くと、

時三郎が大変お世話になりましたと言うので、早く怪我を治して睨みを利かせてくれと言うと、ハイ、言いつけをまもり悪人を退治しますと言ったのです、まだ無理をするなと言うと、
小頭に当分差配をまかせます、女郎には家に帰りたいものは金寸10両をやり返したそうです、文三の子分もわしについてくるものはそのまま置くようにしました、決して悪さはさせま、
らんと言うので、

それで良い、お華怪我した者の処へ案内せよと言うと、浅手は文三について行きました、深手8人が町医者の、良庵さんの処にいますと言って案内したので、中に入ると良庵がこれは、
巡察視様医術のこころへがあるそうで、時三郎の傷の手当を拝見しました、南蛮の医術ですね、それがしにもお教えくだされと言うので、これから手術しましょうと言うと、部屋に、
行き、

眠り薬をかがせて、手術を行ったのです、二人をやると、後は良庵にまかせて、中々上手いで御座るよと言うと、まるで裁縫ですなと笑ったのです、全員終わると、本を差し出して、
ここに眠り薬の薬草と外科手術の方法が書いてあります、ここら辺の山にも一杯薬草はありますと言うと、これは貴重な者をかたじけのう御座りますと言うので、弟子に写本させて、
近隣の医者に渡しなされ、

大勢の命が助かり申すと言うと、ハイ、こんなところで南蛮の医術に会うとは思いませんでした、長崎に行きたいのですが、ここにはわたししか医師はいないので離れるわけにはいか、
ないのです、これさえあれば行かずとも習得できますと喜んだのです、お華に反省している者は配下に加えるが良いと言うと、ハイ、そうします、掃除していただいて有難う御座い、
ますと言うので、

お華も医術を学んだらどうだと言うと、ハイ良庵さんに頼みますと言うと、良庵がいつでもきなされ、そうじあ、まずこの本を写本なされ終わる頃には、大部修練になりますぞ、まず、
は薬草の取り方と煎じ方から学ぶんじあよと渡したのです、絵はそっくりにせんと違う薬草になるぞと言うと、子供の頃から絵は得意ですと笑ったのです、居酒屋に戻り折角日光に来、
たのじあ、

まだ夕暮れには間がある、東照宮に華厳の滝にでも行くぞと言うと、馬に乗り向かったのです、着いたので馬を頼み、山門を潜り本殿に行き、あれが左甚五郎のみ猿、いわ猿、聞か猿、
かと言うと、お玉がこの後ろには人の一生が彫ってあるのだそうですと言うので、左に行くと親猿が子猿の今後の人生を見つめている様子の猿、赤子の時期、次に見ざる、言わざる、
聞かざるの三猿、幼少の時期、

次は座っている、姿の猿、青年の時期、次に猿は大きな志を抱いて、天を仰いでいる、様子の猿、大人の時期、次に下を見ている猿、大人の時期・仕事で悩む、次に物思いにふける猿、
大人の時期・異性を好きになる、次に婚姻した猿、大人の時期・告白して人生の伴侶得る、最後は身ごもってお腹が大きくなった母猿、大人の時期・婚姻後、子供ができる、と言う事、
だそうですと言うので、

すご~いと言うと、みんなも奥方様はなぜ知っているのですかと聞くと、父上がここに来て宮司から聞いたのだそうじあと答えたのです、色々みて周り最後に華厳の滝に行くとそれは、
荘厳な滝です茶店があるので入ると、岩魚の塩焼きがあるので酒と注文して、滝を眺めながら酒を飲み岩魚の塩焼きを食べて、これはなんともいえぬなあと言うと、みなも大喜びして、
いたのです、

本陣に帰ると日が暮れてきたので、湯に入ると檜の大きな風呂桶です汗を流して上がると、みなもそれぞれ湯に入り、お玉も上がってきたので、上がり酒を飲んでお玉が旅は楽しゅ、
う御座りますなと言うので、木曽駒あたりに行くと温泉があるぞと言うと、喜んでいたのです、夕餉が来たのでみなで杯を重ねたのです、翌日は外に出ると奉行を初め大勢の者が見送、
りに来たので、

又立ち寄るぞと言うと、馬を日光例幣使街道へ向かったのです、高崎までは歩けば3日の距離で馬なら2日と言うところです、高崎は安藤家5万石の領地である、高崎までは大きな宿場も、
なくこれと言う悪人はいなかったのです、二日目の夕暮れに高崎に到着して、旅籠に宿を取ったのです、部屋に才蔵が入って来たので町の様子はと聞くと、さすがに親藩の城下町です、
悪人はいないようです、

しかし忍び2人を見つけました、伊賀者か甲賀者かは分かりません、隠密かもしれませんがと言うので、なぜ分かったのじあと聞くと、忍び装束を着ていました、表は普通の柄ですが、
裏は真っ黒になっています、そんな着物は忍びしかもっていません、どこかの下人だと思いますと言うので、間部がわしに忍びが着いていると知って雇ったのかも知れん、おまえ達、
は気ずかれたのかと聞くと、

私たちは忍び装束は着ていませんので気づいていないはずですと言うので、間部の手のものなら必ず繋ぎをとるはずだ、間部は今回の一件で必ず、わしが江戸に帰るまでに抹殺しょう、
として、手下を送りこんだはずじあと言うと、ハイ飛猿が見張っていますと、言うと部屋を出て行ったのです、お玉がヤッパリ来ましたかと言うので、この城下ではかかって来ないじ、
あろう、

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