第32話

文字数 2,708文字


源三郎江戸日記(弟三部)32

そんなと言うと、今回はそいつらに金をやり、この宿場を出て行ってもらうしかないじあろう、わしも手助けは出来んぞ、へたにお前の肩をもてば腹を切る事になると言うと帰って行っ、
たのです、旅籠に山形達が帰って来て12人程叩き潰しました、軽くやっておきましたが2、3日は利き腕は使えないでしょうと言うので、よし、それで良い、勝三が何かを言てくるじあ、
ろうと言って、

まあ酒でも飲んで待つとしょうと言ったのです、才蔵が帰って来てこれが賂の書付です、まだ新しい代官には渡してないようでと言うので見ると、およそ1500両が前の代官に渡った事に、
なっています、これを幕閣にばら撒き江戸に呼び戻されたのじあなと言うと、飛猿が小頭が賭場荒らしを捕まえるように同心の山名に300両渡しました、これを代官に差し出しましたが、
代官は、

博打は認めておらんので、博打のいざこざなどに手を出してはならんと、金は突き返されたそうですと言うので、ほう中々気骨のある人物じあなと言って、勝三は四面楚歌と言う訳じあ、
な、才蔵金はどれ位貯めてあったのじあと聞くと、およそ2千500両程蔵にあります、水茶屋と手元に2、3百両と言うところだと思いますと言うので、さて勝三がどう出るかじあなと言、
うと、

お玉が早く通りすぎてもらおうと、金寸を持ってきますよと、笑うので、多分なと言って、他にやしの元締めは、おらんのかと飛猿に聞くと、いないそうです、飛脚問屋、居酒屋、旅籠、
水茶屋、籠屋と馬方、米、味噌、醤油、油を扱う雑貨屋、銭湯くらいです、女郎屋は水茶屋が兼ねています、本陣はありません、名主が飛脚問屋と両替商をやっているそうですと言つた、
のです、

飛猿がどうも時次郎はここに戻っているようです、妹の咲が握り飯をもって山の方に行きましたので後をつけると、炭焼き小屋がありそこに隠れているようです、炭を焼いていましたが、
最近戻ったのではないかと思いますと言ったのです、多分代官が代わったので戻って来て、様子を見て再吟味を願うつもりだったのじあろうと言うと、女将が勝三がきましたよと言う、
ので、

部屋に通すように言うと、部屋に入って来て、風呂敷包みを出して、ここに500両あります、賭場の金と含めて1100両です、これでこの宿場を出ていって下だせえと言うので、まだ蔵に、
2千500両あるだろうと言うと、なぜ知っているんだと言うので、お前は熊吉を殺して時次郎に罪を被せて親分に治まったのじあろう、人を殺めた者を許すわけには行かんのじあと言うと、
おめえ達はと聞くので、

諸国巡察視村上源三郎じあ、素直に白状する事じあなと言うと、くそ~、役人だったのかと言うので、飛んで火に入る夏の虫と、言うわけじあよと言うと、お玉が小太刀で肩を打つと、
ぎや~と言って、前に倒れたのです、山形子分共が下に来ているはずだ、叩きつぶして来いと言うと、承知というと5人が下におりたのですが、手向かいしなかったのです、飛猿代官、
を呼んで来てくれ、

女将は名主を呼んで来てくれと言うと、ハイと言うと部屋を出て行ったのです、勝三にお前が熊吉を殺したのじあろう、熊吉も悪人なので素直には白状すれば、命だけは助けてやるが、
白状しないなら拷問にかけて、その後に白状すれば打ち首獄門じあぞと言うと、ヘイ、時次郎が刺して逃げましたので、その匕首で胸を一突きしましたと言ったので、口封じに代官に、
いくら渡したのじあと言うと、

500両とその後も着月に100両を渡しましたと言うので、山形今の事を紙に書いてくれと頼んで書いたので、ここに爪印を押せと言うと山形が勝三のおや指と人差し指を切り爪印を押さ、
せて、遠島にて命は助けてやると言ったのです、代変りまで生きておれば赦免されるじあろうと言うと、有難う御座いますと言うので、店と金は総て没収すると言ったのです、

山形子分達に1人5両づつ渡して、悪さをしなかった者10人を残して、この宿場から出て行くように言うてくれと巻き上げた金を渡すと、承知と言うと金を持ち下に降りていったのです、
代官が来て長島源五郎と申します、お役目ご苦労様に御座いますと言うので、経過を話すとそうでありましたかさつそく時次郎の手配は取り下げて無罪放免としますと言うので、勝三、
は江戸に送り町奉行に引き渡してくれ、

ここに書状をしたためた、八丈島に遠島にするように書いてあると渡して、それからこれは前代官の貰った賂の書付じあ、処罰するように添え状が書いてある、これも町奉行から目付、
に渡しなされと言うと、ハイ、承知しましたと言うので、勝三の店、財産は没収する蔵に入っている金のうち1000両は名主に渡して、勝三が迷惑を駆けた者への保証金にするのじあ、
余れば宿場の為に使うが良い、

後の1000両は代官に下げ渡す、治世に使うのじあ、役人の慰労にも使こうて良いぞ、残りの500両に水茶屋と家にある金寸は時次郎に下げ渡す、水茶屋は時次郎が引き継ぐのじあ女将、
炭焼小屋にいる時次郎をつれて参れというと、ご存知だったのですか、済みませぬというので、良いのじあよと言うと呼びに行ったのです、長島殿よろしいかと言うと、ハツ、おうせ、
の通りに致しますというので、

それでは勝三を引き立てなされて、家に行き蔵の金を押収しなされと言うと、それではこれで失礼しますと言って勝三を引き立てたのです、時次郎が入って来たので、そなたの冤罪は晴、
たが、熊吉を刺した事は事実じあが、身を守る為であったと認めてお咎めなしとする、いわれの無い罪で苦労したであろう、水茶屋と博打場はお前が仕切るのじあ、遊び人に身を落と、
したので、

いまさら普通の者には戻れまい、旅籠は妹に婿を取ればよい、500両に水茶屋と家にある金寸はお前に下げ渡す、代官より受取るのじあ、家は勝三の家を下げ渡す、悪さをしなかった、
勝三の子分残してあるその者達を使かえば良いと言うと、分かりました、言われるとおりに、長年の旅カラスで普通の者にはもどれません、お母さん許しておくれと、時次郎が言うと、

水茶屋の主人も立派な商人です、旅籠は心配せずに、お前は生きて行けば良いが、人様に迷惑をかけないでおくれと言ったのです、それではこれで、一件落着じあなと言うと、山形が、
22人に5両づつ渡しました、下にいた者は、水茶屋に奉公している者と下働きの者でした、手向かわなかったので、何もしていませんと言うので、時次郎連れて帰り家業に精を出せと、
言ったのです、

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み