第67話 それにしても「石号」の運の強さよ!
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この早さは、本物だ。
この人たち本気だ!と思った。
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さて、ここ美都町二川地域は、人口わずか192人の小さな集落である。益田市街地からは、車で約30分ほど、山間部に入ったところだが、「温泉地」でもあり「宿泊施設」や「道の駅」「飲食店」も揃った賑わいのある土地柄だ。
「双川峡(そうせんきょう)」という景勝地もあり、町起しをするには、実に魅力的な地域資源に、もともと恵まれている。
「石号」の故郷が、ここ二川であったことは、実にラッキーなことだ。
当時、石州犬は多くの集落から、山出しされている。中には、すでに人すら住まなくなり、消滅した集落もあるという。もし、そういう所が、「石号」の出生地であれば、私たちは行き着くことすらできなかった。
それが、こんな魅力的な観光インフラが整い、地域に情熱のある人たちがいて、しっかりとした自治組織まである!
何より自然に囲まれた環境の中で、「石号」の家が80年前と、ほぼ同じ状態で残されていたのは、奇跡的としか言いようがない。
しかも、そこが、四方を山に囲まれ、「爽やかな風、青草の香り、野鳥のさえずり、渓流のせせらぎ・・」と、もう泣きたくなるほど、バツグンの「ロケーション」ときたもんだ。
もう「聖地」にするしか「地域振興」するしかないでしょう!
というくらいの見事なまでの環境の整いっぷりである。
さらに、立地的には、島根県の4倍以上の人口を抱える広島県に接しており、広島市街地からは約100キロ、ちょうど良いドライブコースである。
しかも、なんと、なんと、なんと、ここ益田市には「空港」があり、都会からのアクセスも良し!なのだ。
地域振興的には、笑いが止まらないほどの、至れり、尽せり、恵まれまくりである。
私にしても、これまで、調査・研究してきたことが、地域起こしに役立ててもらえるなんて、まさに「地域振興バカ」冥利につきる。
これでも一応、内閣府の「地域活性化伝導師」に名を連ねさせていただいているので、こういう形で少しでもお役に立てることは、本当に嬉しい。
とにかく、美都町二川の地域起こしには、私のこれまでの経験やスキルやネットワークを駆使して、どんなことでもさせていただこうと思った。
それにしても、この好条件の数々。
相変わらずの「石号」の運の強さよ!
次号に続きます。