第64話 「地元中の地元」にて!
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「主婦の友」で、中村鶴吉さんの犬に対する真摯な思いを知ることができ本当に良かった。昨年は、中村鶴吉さんの消息がわからず、寂しい気持ちで東京を後にしたが、今回は、安堵の思いで帰途についた。
島根へ帰ってしばらくして、益田市役所の松本泰典さんから意外なご連絡をいただいた。
「二川(ふたかわ)公民館の館長さんが、石号の話を地元でしてもらえませんか、とのことですが」と。
二川といえば、益田市美都町の中でも「石号の実家」、下山さんの家がある集落である。
私が出演しているケーブルテレビの番組や新聞記事などをご覧になったようで「当地にそんなすごい犬が昔いたのなら、ぜひ詳しいお話を聞きたい」ということだった。
まさに「地元中の地元」で、石号のお話ができるのは、とてもありがたいことだ。もちろん、二つ返事でお受けした。
そして8月の末に、夫と2人で二川公民館を訪ねた。
いつも、石州犬のお話をする時は、プレゼンソフトを使い、柴犬キャップを被ったりして、楽しくわかりやすくお伝えすることを心がけている。
そして毎度のことだが、夫も一緒に、夫婦漫才よろしく「石州犬ISHI」の歌も披露した。
【二川公民館にて】
皆さんの中には「石州犬」の存在を知っている人は、おられたが、この地域から産出された犬が、現在の柴犬の祖犬であることは、まさに寝耳に水。大変驚いていらっしゃった。
私は、なんとか、この石号を地域資源にして、地域活性化に繋げていただけないものかと、精一杯、石号の素晴らしさを熱く語った。
「地ビールは作れても、地犬は作れません。世界中で愛される柴犬の祖犬がこの地域の出身であることは、なんとラッキーなことでしょうか!」と。
みなさん、熱心に聞いてくださっているのだが、どう思われるだろうか。果たして関心を持っていただけるだろうか。
できれば、地域振興につながると、いいなあ・・。
次号に続きます。