第72話 石号の欠点?
文字数 583文字
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●中城龍雄さん(天然記念物柴犬保存会理事長)は
石の短所「丸めの眼」「逆飛節・棒立ちの飛節」「ややずんぐりと太く重い感じ」「年齢のせいもあったでしょうが、野生動物風の鋭敏さが少し不足しているように感じる」(柴犬研究六十年より)とあります。
●尾崎益三さん(日本犬保存会理事)・秦一郎さん(日本犬保存会理事)は
アカ号を審査する際に、石の短所として「やや目が大きい」「後ろ脚のひどい逆飛節」と指摘しています。(日本犬保存会創立五十周年史より)
その一方で
●松本克郎さん(日本犬保存会評議委員)は
「エンペーカー(石州犬のこと)を2頭もっていたが、現在のものなんかよりいい。第一、被毛がバリバリしていて現在のものと違って、雨に濡れてもひとっぷりしたらすぐ飛んでしまうような、あれがよい。」
(他の人から「石は逆飛節だが」と、反論されると)
「そうだ! だがそんなものは問題ではない。それよりもっと本質的なものを求むべきであろう!」(昭和29年「小型日本犬を検討する」座談会より)
と、誰もが指摘する石の短所を「そんなものは問題ではない」とおっしゃっておられます。
ちなみに逆飛節というのは、どういう状態なのでしょうか? これは致命的な短所、欠陥なのでしょうか?
次号に続きます。
※それぞれの方々の紹介は「登場人物」をご覧ください。