第95話 地域振興、本格始動!
文字数 804文字
カンカンガクガクはまだまだ続き、結論はなかなか出ないようだった。
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そして、「ぬくもりの里二川」の皆さんは、石像制作のための寄付金を募る活動も始めた。
もちろん、いま流行りの「クラウドファンディング」という選択肢もあるが、あえて地元の人たちを中心に、多くの方々から少しずつ寄付金を集めさせていただくという方法にこだわったという。
それは、地元の皆さんに「石号」の存在を知ってもらい、そして愛してもらい、地元の宝物として、みんなで一緒に育てていきたいという思いからだ。
そのために、石号をデザインしたポロシャツを作り、それをユニフォームにして、寄付金集めや石号のPR活動に、熱心に取り組まれた。
このユニフォームは、「ぬくもりの里二川」だけでなく、地元の郵便局や趣味のサークル、さらには温泉施設「美都温泉 湯元館」のユニフォームとしても採用された。
まさに地域一丸となっての取り組み、これが「二川」の強みである。
また、Tシャツ、トートバッグ、缶バッジ、マスコットなどの石号オリジナルグッズも作られ、「石号」を中心にした地域振興活動は、いよいよ本格的に動きはじめたのだった。
PR等で、益田市内を回るにあたっては、「『石号』がどんな犬なのか、説明するリーフレットがあれば・・」というお声を聞き、私は、次のようなリーフレットをパソコンで制作した。
【石号を紹介するリーフレット】
ここには、日本犬保存会でいただいた「石号の血統書」、岡田睦夫さんからいただいた「石号の写真」、中村鶴吉さんのお孫さんが見つけてくださった「鶴吉さんの写真」、そして甲府の坂口さんからいただいた「アカや紅子、中号の写真」も掲載した。
こういう日のために、貴重な資料や写真が、次々に集まってきたのだなあ・・と、謎が解けたような気がした。
次号に続きます。