第55話 信じられない!!
文字数 900文字
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「私の祖父は、東京にて歯科医をしておりました中村鶴吉といいます。お捜しの中村鶴吉さんと同一人物の可能性があればお伝えした方が良いと思い、ご連絡させていただきました。」
我が目を疑った。
「うそ~~っ!」と大きな声が出た。こんなことがあるのだろうか・・。
そこには、この方のおじいさまの中村鶴吉さんが、東京で歯科医院を経営していたことや、その住所、およその年齢などが書かれてあった。そして、当時のアルバムがあったけれど、今のところ見つけられていないこと、おそらく犬は、複数頭飼っていたことなどが書かれていた。そして、私の方で分かっている情報や写真があれば、見せていただきたいとのことであった。
すぐに私はメールを返信した。
「ご連絡をいただきまして、どうもありがとうございます! あまりのことに、ビックリしております。
まさか、まさか、まさか!!
本当に信じられない気持ちでいっぱいです。
実は、先日地元のテレビで、紹介され、それをご覧になった方から『中村鶴吉は、私のおじいさんの弟かもしれない・・』との連絡がありました。
それだけでも、驚愕して、昨日そちらに伺ったばかりです。・・」と。
その後、鶴吉さんのお孫さんとは、お電話番号を交換して、直接にいろいろとお話をさせていただいた。中村鶴吉さんを探している人がいるのを知ったのは、たまたま、おじいさまの名前をネットで、検索したからとのことだった。
しかし、お孫さんは、おじいさまが島根の出身であることや、故郷の石州犬を山出ししていたこと、その中の一頭が、現在の「柴犬の祖犬」になったことなどは、まったくご存じなかった。
また、住所も私が見つけた「(現)江東区大島2丁目」ではなく「江戸川区西小岩」。かなり近いが、まったく違う住所だ。
しかし、この西小岩の住所こそ、先日、浜田市の中村健次さんに教えてもらったものと、なんと番地までまったく同じだったのだ!
ということは・・。
次号に続きます。