第75話 3回目の調査の旅へ
文字数 736文字
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できれば一刻も早く伺いたかった。今は、2018年の秋だ。つい数カ月前、上京したばかり。いつも夏になるのは、夫の仕事柄、夏休みを利用するからだ。夫は大学勤務なので年が明けると、センター試験や卒業式と慌ただしい。そして新年度が始まり、落ち着いてまとまった休みが取れるのは、来年の夏になる。
いやそれまでは待てない。
私は考えた。そうだ、年明け早々松の内なら、なんとかなるだろう。
新年早々伺うのも失礼な話なので、ご迷惑にならない範囲で、とご相談したところ、1月12日にお伺いできることとなった。
そして実はもうお一人、私にはお会いしたい方がいた。それは、石号とコロの間にできた「正統な柴犬の源流犬アカ号」を飼っていた犬舎「明石荘」の坂口仁さんという方だ。
この方は、まずはご存命ではないだろう。
がしかし、お子さんやお孫さんにお会いできないか、そして、石号の子供達のお話を聞くことができないだろうかと思ったのだ。
文献から、坂口さんが山梨県甲府市の方だということはわかっていた。探してみよう。
私も、この頃には、人探しはかなり上手?になっていて、あの手この手で、なんとか坂口仁さんの息子さんを見つけ出すことができた。
電話をおかけして、 状況をご説明すると、信じられないほど快くご対応くださることとなった。さらに、ありがたいことに、金指さんのお宅にお伺いする翌日に、甲府のご自宅にお伺いできることとなったのだ。
本当に新年早々、めでたいことだ。
なんだか私って、ちょっと、いや、かなり運が強いのではないだろうか。
石号の「強運」をいただいたのかもしれない!
次号に続きます。