第22話 読み・書き・ソロバン・・
文字数 1,037文字
そして、捜そう!!!
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とはいえ、益田市に知り合いらしい知り合いは、ほとんどいない。
しいて言うならば、10年ほど前の2009年頃、益田市役所の若手有志を対象に、当時の市長に依頼されて、マーケティング講座の講師を務めたことがある。
余談だが、私は「読み・書き・算盤・PC・IT・マーケティング」というのが、モットーである。
講演などでも「パソコンやIT技術は、当初は、専門的なスキルと思われていました。でも、今では、基本的で身近なツールとなりました。次はマーケティングです。この手法を地域振興に活用して『ふるさとをマーケティング』しましょう」といって回っていたのだが、これに賛同してくださった当時の市長の依頼で、マーケティング講座が開催された。
その参加者のメールアドレスが7名くらい、たまたま私のパソコンに残っていた。ワラにもすがる思いで、私は彼らに次のようなメールを送ってみた。
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(前略)さて、皆様は、石見の地犬「石州犬」をご存じですか? 調べましたところ、次のようなことがわかりました。
●すべての柴犬の血統書上の祖犬は、島根(現益田市)の石州犬「石」だそうです。
●「石」をはじめ、石州犬を世に知らしめたのが「中村鶴吉」さんという方。
●その後、石州犬は絶滅しましたが、石州犬「石」は、現在の柴犬の基礎となったとのことです。
柴犬は、国の天然記念物であり、日本だけでなく世界でも人気が高まっています。その祖犬が益田市の犬だったのです。(中略)もし、皆様の中で、何かご存じの方がいらっしゃいましたら、または「あの方なら」「あのグループの方々なら」と、お心当たりがございましたら、どうか教えていただけませんでしょうか。
このままでは、せっかくの地域の貴重な歴史的事実が消え去ってしまうかもしれません。今なら間に合うと思うのです。
「石号」の存在は、島根の宝であり、石見の誇りともなり得るものだと思いますが、何より益田市の皆様にとって、素晴らしい地域資源になると思います。どうか、何か情報がありましたらお教えください。
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と、思いきって7名の方にメールを送信したのだが・・。
もう10年も前のこと、私のことなど、おぼえている人がいるだろうか。
こんな突拍子もない内容、イタズラメールと思われないだろうか。
果たしてどういう反応があるだろうか。
完全スルーされるだろうか・・・(涙)
次号に続きます。