第43話 島根県立大学のゼミにて
文字数 843文字
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さらにもう一つ、島根県立大学のゼミで「石州犬」を題材に取り上げてもらえることも決まったところだった。実は、夫ハチの本業は(ミュージシャンでは、もちろんなく)島根県立大学の職員である。
ある時、総合政策学部の豊田知世先生から「地元で新たな地域資源となるようないい題材はないですか?」と、たまたま聞かれたとのことで、それならばと「石号」の話をしたそうだ。
その後、豊田先生にご検討をいただき、ゼミのテーマとして正式に「石州犬・石号」を取り上げていただけることとなった。
それは、「フレッシュマン・フィールド・セミナー」というもので、「学生が地域に飛び出し、現場で地域課題を学び、その解決策を探る」授業だとのこと。この秋から半年にわたってその取り組みが始まることとなったのだ。
まさに、地域資源としての可能性を探っていただける素晴らしい機会であり、何より若い人たちに「石州犬・石号」のことを知ってもらえるのは、本当に嬉しい。
ありがたい機会をいただき、ちょっとワクワクしながら、講座のための資料作りにトライ!
石州犬の調査・研究を始めてまだ半年もたっていないが、これまで収集した資料などを、プレゼンソフトにまとめていくと、かなりの量になった。
【講座資料の一部】
そして、そんな作業を進めながら、新たなやる気が徐々に沸き起こってきた。
いやいや調査はまだまだこれからだ。石号をタッチの差で手にできなかった「遠田安道さん」のお嬢さんにもお会いしたいし、東京で見た「中村鶴吉さんの写真」も気になっていた。
中村鶴吉さんのことは、まだまだ謎である。もしかしたら、写真集の著者の方なら、何かご存じかも・・・。なんとか、その方にお話を伺うことはできないだろうか。
私は、著者の岡田睦夫さんの連絡先をあの手この手で探りあて、とうとう住所を見つけることができたのだった。
よし、手紙を書こう!
次号に続きます。