第98話 果たして「石像」はどこに??
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さて、6月のある日、小原公民館長からお電話をいただいた。そこで私は、懸案事項であった、石像の設置場所を伺った。
「ところで、石像は『下山さんの家』と、『美都温泉』のどちらになりましたか?」
「ふふふ、どっちも〜!!」と、小原館長は、いつものように明るく答えられた。
なんと、石の石像は『2体』作られる事となったのだ!
石号や信市さんのことを思えば、心情的には「下山さん方」だが、地元の観光振興的には、「美都温泉」は外せない。どちらになるのか・・と、気を揉んだが、「なんと、そう来たか!」
さすが、二川の皆さんだ!! 素晴らしい。
しかし、この勇断に至るには、地元の「株式会社美都森林」の土佐則幸社長のご尽力が大きかったとのことだ。
「株式会社美都森林」は、森林事業を中心に、有機農産物による地元特産品の開発や、「道の駅」経営にも取り組む地域に密着した企業である。
経済産業省より、地域の経済成長を力強く牽引する「地域未来牽引企業」にも認定されている。
こういう頼りになる民間企業が存在することもまた、美都町二川の大きな強みだろう。
「数年後には、全国、いや世界中から、この地に柴犬ファンが訪れることになるだろう!」という確信が、この決定を伺ってさらに強まった。
また「下山さん方」には、石像だけではなく、なんと資料を展示するための小さな「記念館」も併設されることとなった。
これまでの調査・研究成果を発表できる記念館が! なんとありがたいことか。
まさに「地域振興バカ」冥利に尽きる。
「記念館」の展示物の作成には、(株)美都森林の長尾さんがご担当くださり、小さなスペースながらも、見応えのあるものになっていった。
【下山さん方の石像に併設する記念館の完成予想図】
さらに、国道沿いには「柴犬の聖地 石号の里」と大きな案内看板を、そして「道の駅サンエイト美都」や「美都温泉」には、石号の説明看板を設置することなどが、次々に決定。
かくして、美都町二川の「石号による地域活性化」は、ダイナミックに展開していった。
【国道191号線沿いの案内看板設置予想図】
【石の説明看板設置予想図(上)美都温泉(下)道の駅サンエイト美都】
次号に続きます。