サキュバスの品格
文字数 1,132文字
地味な服装にした筈の愛倫 。
しかしそれでも伝説級サキュバスの
朝の通勤客でごった返している
駅であるにも関わらず、
駅のホームを歩くと、
人が左右に避けて道が出来る。
まるでモーセの十戒で
海が裂けて道が示されるかのように。
体に纏うオーラが
光を放って輝いているのではないかと
思わせるぐらいの圧倒的存在感。
道行く男達がみな振り返り、見惚れる。
そのレジェンド級の威力を見た
ヤルヤンをはじめとする黒ギャル派の娘達は、
大興奮してリストペクト・アンド・リスペクト。
興奮するヤルヤンを前に冷静なリリアン。
このままぎゅうぎゅう詰めの満員電車に乗っても
大惨事になることは目に見えているので、
そこまで満員ではない電車を待って乗ることに。
やはり乗った瞬間に異変は起こった。
『満員』である筈なのに、
微妙に空間が出来ている。
他の密度が高くなるだけなのに、
オーラがすご過ぎて人間が避けてしまう。
それでも突撃して来ようという
身の程知らずな痴漢の
絶頂してその場に崩れ落ちてイク。
そっちこっちで絶頂の声を上げて、
崩れ落ちていく痴漢の
ちょっとした地獄絵図みたいなことになっていた。
勘のいいリリアンはすぐに察する。
微笑を浮かべる
次々と自滅していく痴漢をどこ吹く風と、