ヴァンパイアとチャラ男
文字数 1,987文字
客が全く来ない深夜の時間帯、
退屈そうなチャラ男が喋り続けている。
チャラ男の異変を聞いても
ヴァンパイアは全くピンと来ていない。
チャラ男の血など吸っていないから、身に覚えがないのも当然と言えば当然なのではあるが……。
ヴァンパイアの血を吸った蚊がヴァンパイア化して、次にチャラ男を刺したので、
間接的にではあるが、
チャラ男は知らぬ間に
アンデッドになっていた。
ただチャラ男もそんなことを一々
真剣に考える性格の人間でもなく
この先、本人もまったく気づかず
単なるトマトジュースとケチャップが大好物なタフガイとして暮らしていったので
それほど日常生活に支障はなかった……。