一人の被害者と大勢の屍人(しびと)
文字数 1,515文字
妹の復讐を果たそうとしている男の前に、
突如、姿を現した
男が乗るバイクに手をかざす。
すると、男の目にもはっきり分かるぐらいに
視覚化された霊体が浮かび上がる。
それは男の双子の妹、ハンナの姿。
ハンナの霊体は、幻のように儚く、
今すぐにでもかき消えてしまいそうだ。
男の目の前から、露と消えていく妹の姿。
ヘルメットを被り、
再びバイクに跨る男。