フランケンの慟哭、悲しみの拳
文字数 1,077文字
フランケンシュタインが振り回す拳、
真っ向からこれを受け止めた。
その衝撃だけで、
今は廃墟と化しているこの建物全体が揺れる。
フランケンはまるで
やり場のない怒りと悲しみをぶつけるかのごとく、
力まかせに拳を繰り出し続ける。
打ち出された拳、それが当たる寸前、愛倫 は
横からフランケンの手を弾き軌道を変えて逸らす。
まるで強い風を受け流す柳のように。
その一発一発を丁寧に受け止め、受け流す。
ドレイン・タッチ
フランケンの慟哭がおさまるまで付き合おうと、
フランケンもまた、おそらくは
エネルギーを吸われていることに気づいていたが、それでも、自らの拳を打ち続けることを
止めようとはしなかった。
ネクロマンサー幼女の魔法攻撃をかわしながらも、
フランケンの拳を受け止め続けた
やがてフランケンは膝をつき、
その場に崩れ落ちる。
涙を流し、嗚咽を漏らすフランケンシュタイン。
旗色が悪くなったと見るや、
ネクロマンサー幼女は捨てゼリフを吐いて、瞬間移動でその場から姿を消した。